パイオニアは、11日まで幕張メッセで開催中の東京モーターショー2007で、パソコンのバスインターフェース規格「IEEE1394」を利用してフルHD映像を送信するデモンストレーションを行っている。自動車の後部座席で映像コンテンツを楽しむ「リアシートエンタテインメント」を対象としたもので、アイベックス・テクノロジー、米Texas Instruments社、矢崎総業との共同開発となっている。
今回のシステムでは、1Gbps相当になる1080iのフルHD映像を、アイベックス・テクノロジーの技術を基に50Mbpsに圧縮して送信し、受信側で再展開を行う。IEEE1394のインターフェースはTIが、接続ケーブルとコネクタは矢崎総業が担当した。受信側における映像の遅延時間は8ミリ秒で、人間の目では気付かないレベルにまで短縮できている。「リアシートエンタテインメントでは、各座席への映像送信が遅延すると、スピーカーから出る音との映像の同期が取れなくなってしまう。また後部座席から何らかのインタラクティブな機能を利用する場合にも送信の遅延は問題になる」(説明員)という。
また展示では、光ケーブルと銅線のどちらで接続しても同じ性能が出ること示すために、実際に付け替えられるようにしている。ノイズに強い光ケーブル、設計自由度とコストに優れる銅線のどちらでも選択できる。
音楽や映像を扱う車載情報ネットワーク規格では、欧州の自動車メーカーを中心に採用が広がる「MOST」と、IEEE1394をベースに自動車向けの機能を実装した「IDB-1394」がある。IDB-1394の転送速度は400Mbps以上で、現在唯一の対応チップベンダである富士通がリアシートエンタテインメント向けに展開を強化している。一方音楽中心だったMOSTでも、このほど転送速度を従来比で3倍の150Mbpsとした「MOST150」を発表している。「リングネットワークで規定されているMOSTに比べて、ディーラーオプションなど後付けでも自由に接続できるIEEE1394ベースの技術の方が、自動車メーカーではないパイオニアの開発課題になる」(説明員)という。
(朴尚洙)
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【東京モーターショー2007】パイオニア、IEEE1394でHD映像を送信、遅延時間は8ミリ秒
[issued: 2007.11.05]
従来の配線とIEEE1394システムの比較。ワイヤーハーネスを大幅に削減できる
光ケーブルと銅線どちらの接続でも同じように映像を送信できる
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