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富士通テン、ノイズキャンセル技術で広い空間の音の響きを車室内で再現、新型クラウンに搭載

[issued: 2008.02.22]

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次世代音響空間コントロールシステムのスピーカレイアウト
次世代音響空間コントロールシステムのスピーカレイアウト

 富士通テンは2月、自動車内に配置した18個のスピーカーとデジタル信号処理によるノイズキャンセル技術を応用し、音がこもり易い車室内でも広い空間の音の響きを再現する「次世代音響空間コントロールシステム」を開発したと発表した。このほどトヨタ自動車が発売した新型クラウンに採用されている。

 カーステレオにより車室内で再生される音の響きは、家庭のリビングルームで聴く音とは異なり、スピーカから出た音が窓ガラスに短時間で強く反射され、残響音がシートや天井に吸収されるため、反射音が強調され残響が極端に短く、音が時間をかけて伝わる空間的な広がりを体感しにくい。また、近距離にあるスピーカの振動が車の部材に伝わるため雑音や不要な響きも目立ちがちになる。今回開発したシステムは、スペースが限られる車室内でも、リスニングルームのような広い空間における音響を感じられる技術を目指して、狭さを感じさせる窓ガラスからの反射音を除去し、天井や座席に吸収される残響音の再現性を高めることで実現された。

不要反射音除去の仕組み
不要反射音除去の仕組み

 まず、車室内の聴取者に最初に届く直接音をできる限り正確に伝えるるため、ホーム用タイムドメイン(TD)スピーカのノウハウを応用してスピーカの振動が車に伝わり発生する不要な響きを抑制した。スピーカと車の間に特殊な緩衝材を使用し、スピーカが車に直接触れないフローティング構造をメインスピーカに採用し、中~低音を再生するドライバユニットには強固な足場となるグランドアンカを設置して、原音を忠実に再生できるようにした。

 DSP回路を使ったデジタル信号処理により、窓ガラスなどからの反射音と逆位相の音を生成し、衝突時の安全性と取り付け性を考慮した座席用スピーカから出して打ち消すようにしている。ノイズキャンセルイヤホンなどと同じ仕組みで、狭さを感じさせる不要な反射音が除去できる。また、同じデジタル信号処理により、広い部屋の壁からの反射音に相当する音である「空間情報」を、座席、車の前・後部、天井に設置したスピーカから再生し、リスニングルームの自然な響きを再現できるようにしている。

 さらに、従来の車内音響システムで不足しがちだった上方・後方からの音響効果を出すため、座席用に加えて天井にもスピーカを設置した。天井に設置するために、8.5mmの厚みで高品位な音を再生する超薄型高音質・高性能スピーカ「TPDS」を開発した。車室内には、通常音の再生と広い空間の音響再現のために総計18個のスピーカを搭載している。

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