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【人とくるま展】アンシンテクノ、300回/分で動作する“モーレツワイパー”を開発【動画あり】
[issued: 2008.06.06]モーレツワイパーは、現行ワイパーの150回/分で動作する高速モードに対して、速度を変更せずにふき取り範囲を半減することにより、1分間あたりのふき取り回数を倍増させることで倍速にして、どんな「猛烈な」雨でも前方視認ができるようなるとする。
従来のワイパーは、回転半径4cmのクランクロッドをモーターで回転させて、ワイパー部に直結するシャフトを左右に動かすことで動作する。アンシンテクノは、クランクロッドの回転半径を2cmと4cmに可逆的に変更できる「回転半径可変装置」を開発するとともに、回転半径2cmの時にモーターの回転数を高速モードの2倍の150回転/分にすることにより、低速モード、高速モード、モーレツモードを簡単なスイッチ操作で切り替えられるようにした。
回転半径可変装置は、クランクロッドに横長の穴を設けており、この穴の両端を回転中心位置に固定することで、回転半径を2cmと4cmに可変させることができる。回転中心位置の移動は、クランクロッドが地面に対して垂直方向になったときの自重による落下と、ワイパー部の摩擦抵抗がクランクロッドに与える反作用を利用しており、アクチュエータなどを使っての強制的な移動は行っていない。回転中心位置の固定と開放に必要な、ソレノイドが最大の追加部品となる。「自然の作用を利用した回転中心位置の移動原理の発見が最も重要だった。現在特許を出願中だ」(村上敏男代表取締役)という。
モーレツワイパー導入のための追加コストは、一般的な量産価格が200~300円のソレノイドを中心に数百円で収まるという。ただし、製品化には解決すべき課題も多く「通常のワイパーのクランクロッド回転部の厚みは2cmだが、モーレツワイパーでは厚みが4cmになる。また、現在定格12Vで最高75回転/分までのモーターの回転速度を、150回転/分にまで上げられる新しいモーターも必要になる。さらに、ワイパーに関する法規制も変更する必要があるだろう」(村上代表取締役)という。今後は、これらの課題の解決に向けて、自動車メーカーの認知度を高めるとともに、アスモ、ミツバなどワイパーメーカーへの提案活動を進めていく。
モーレツワイパーのデモンストレーションは動画で確認できる。このデモンストレーションでは、降雨量900mm/時の環境で行っており、最初は従来の高速モードで動作し、途中からモーレツモードに移行している。モーレツモードに必要な150回転/分の回転速度は、通常のワイパーのモーターを定格の2倍となる24Vで強制的に駆動することで実現しているため、動画を撮影した展示会最終日にはモーターが弱って「モーレツ」度が少し低下していた。
(朴 尚洙)
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