設計情報の見える化と3次元図面

第1回動き出した3次元図面

[2007年01月号]

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 最近、製造業のものづくりに係わる「3次元図面」あるいは「3D図面」と呼ばれる話題が多く聞かれるようになり、これに関連した各種のセミナーなどに多くの関係者が参加し、関心が高まっている。果たして、「3次元図面」とは何か、これが今後のものづくりにどのような影響をもたらすのか、本連載ではこれを様々な観点から検証・解説してゆく。

設計手法の変遷
 製造業における製品設計は、設計者が思い描く立体の形状や構造を2次元投影図法により作図しながら行なう2次元設計の時代が長く続いた。そして、高専や大学における設計教育も2次元設計のためのカリキュラムが実施されてきた。その中心は図学であった。設計はその設計意図にしたがって3次元形状を定義し、それを伝達可能にすることであるが、その表現手段は2次元投影図である。したがって図学は、設計者が思い描く3次元の立体形状を2次元投影図に作図表現したり、逆に製造者が2次元投影図から3次元形状を読取り理解するための学問として、ものづくりに係わる人たちが知識として身につけて来た。(図1)

 この図面と図学による2次元設計に、コンピュータによる支援を取り入れたのが2次元CADシステムである。1980年代に普及したこのシステムにより、作図精度の向上や、各種作図機能によって設計者の作図負担を大幅に軽減することができた。

 やがて1980年代後半頃からは、3次元の立体形状を扱う設計手法を実現する3次元CADが登場した。このシステムにより、設計者は思い描く立体形状をコンピュータ上に作り上げていくこと、すなわちモデリング作業によって設計を進めることができ、2次元投影図法による作図主体の設計手法から開放されることになると思われた。

 設計者にとって、この3次元CADの利便性はコンピュータの処理能力の向上とも相まって急激に高まり、1990年代以降、製造業において急速に普及した。


図1 ものづくりと図学
日本設計工学会 設計フォーラム「設計と図学」 2006.5.27
講演「3次元CAD設計と図学」成沢より(東京大学駒場にて)




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