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形状検索エンジンで3D設計資産をフル活用

[2007年02月号]

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 設計者は自分の設計に必要な部品がどこかにないか、いつも探している。設計資産を再利用して設計の効率化を進め、あわせて部品点数の削減やコスト削減を進めようとすれば、部品の共用化が求められる。ここで類似部品の検索が必要になる。

 しかしこれまで一般的には、設計者が類似部品を探す場合、部品名称、緒元、コードで絞り込み、部品表(BOM)から同じような部品を抽出し、さらに目視で形状確認するために、CADデータを探して参照する、といった手間が避けられなかった。この手間ヒマのかかる検索をあきらめて、自ら設計することにもなる。

 これに対し、UGSが日本でも展開しはじめたGeolus Searchは、類似部品の形状検索を自動的に実現する検索エンジン。このアプリケーションを使用すると、設計者は、膨大なデータ・ソースからデジタルで定義された部品の3Dモデルを幾何形状の類似性に基づいて素早く検索することができる。

 Geolus SearchのGeolusはGeometric Nucleusをベースにした造語で、もともとCapgeminiグループのメンバー企業であるドイツのsd&mがダイムラークライスラー社と共同で開発し、geolus SHAPEの製品名で発売したソフトウエア。UGSが06年6月にソフトウエア技術として買収し、Geolus Searchとして販売開始した。すでに製造現場で活用されており、sd&m時代からの顧客も含めると、メルセデス・ベンツ、グラマンなど、国内では三菱ふそうトラック・バスが活用している。

 Geolus Searchにダイレクトに3Dのラフな形状を入力すれば、自動的に類似した部品が検索できる。その特徴についてUGS PLMソリューションズの島田太郎部長は「検索のために、設計した部品に前もって何らかの操作やデータを埋め込む必要がなく、100%自動分析のアプリケーションだ。また言語にとらわれない、マルチCADに対応しCADベンダに依存しない、PDMなどからデータを直接引き出すなど抽出がしやすい、大規模データベースで活用できるなどの特徴がある。フォーマットとしては、一般的なVRMLやSTLに加えて、ビジュアライゼーションのためにPLM業界で採用が進む3DデータフォーマットのJTにも対応する」と紹介。また「サーチストリング、アトリビュートともにGoogleと同じ方式を採用するなど使い勝手に優れる」と語る。

 技術的には、もともとあったアセンブリやCADの形状から、JTもしくはVRMLといった方式モデルを抜き出し、そこから形状のベクトル情報をインデックスとして取り出す。このベクトルインデックス情報を使って高速マッチングを可能にしている。「部品形状を作ってそのデータをPDMにセーブすると、Geolus SearchはPDMから自動的にデータを抽出し、Geolusのサーバーのなかでインデックスを作る。そのインデックスを使って、クライアントがサーチすると、数秒のうちに膨大なデータの中から類似形状データを引き出してくる」と島田部長。

 検索スピードの速さが特徴で、作業によっては、これまで半日がかりの作業が1分間程度でできるようになることから、用途の拡大も見込まれる。購買部門では、コスト比較が可能になる。また補用品の新旧互換を対比できる。設計管理部門は、部品グループを整備統合して不要なものから廃棄するのに役立つ。国によって、工場によって部品番号が違うといった問題も、形状検索で乗り越えられる。

 現在、UGSでは国内販売代理店4社と契約を進めているが、価格設定が普及の鍵を握りそうだ。

(甲斐 真一郎)


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