Designer's Corner 設計アイデアの投稿欄

無線通信する人工膝関節

[2007年03月号]

電池なしのセンサー・通信技術を実現


この記事を :  印刷する プリントする ブックマーク  はてなブックマークに登録 この記事をクリップ! Buzzurlにブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 メールで送る メールで送る
 実際の医療分野で理論的な計算を検証するのは難しい仕事だ。特に、人工関節のような限定されたスペースでは非常に難しい。臨床医と科学者、産業界が1993年に共同で開始した研究が、最近、この分野でブレークスルーとなる成果を上げた。3次元トルクと力のデータを無線通信で外部のコンピュータに送り、分析する人工膝関節を開発し、被験者に移植したのだ。そして米MicroStrain社は、この人工膝関節用に、電池なしで回路に電源を供給できるセンサーおよび通信技術を開発した。

膝の動きを無線データ送信
膝の動きを無線データ送信
センサーアレイと無線通信のための電子回路は、特注のチタン合金製人工膝関節の空洞部分に収納される


 インプラントに1列に埋め込まれた12個の高性能ピエゾ抵抗歪みゲージがトルクと力を測定する。移植前に、この歪みゲージを備えた人工膝関節はあらかじめ校正されている。関節内部の情報を獲得するため、超小型で消費電力の小さい無線送信機によって、デジタルデータが外部の分析装置に送信される。

 小型コイルと交流磁場を外部から印加してエネルギーを獲得する技術により、電池を不要にした。遠隔電源供給コイルは患者の脛(すね)の外側、膝から離れた位置に装着される。歪みゲージの測定データは、外部のコンピュータに前もって格納しておいた校正マトリクスを使用して膝の3次元トルクと力のデータに変換される。

 この無線センサー・システムで、人工関節周辺のねじれや曲げ、圧縮、せん断による負荷を測定する。階段を上る、いすから立ち上がる、歩く等の日常的な動作の間に膝関節から送信される力やトルクを分析することによって、研究者は設計の改良や外科用器具類の改善、手術後の理学療法の指導を行なうための情報を得ることができる。測定結果から人工関節に負担がかかりすぎる動作を検出できる可能性もある。

米MicroStrain社の無線歪みゲージについてのさらに詳しい情報は、
http://www.microstrain.com/media_center/orthopaedic_getting_smarter.pdfまで。




この記事を :  印刷する プリントする ブックマーク  はてなブックマークに登録 この記事をクリップ! Buzzurlにブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 メールで送る メールで送る

Sponsor Links

Partner Solutions

DNJ RESOURCE CENTER

PTCジャパン株式会社
【PTC/Mathcad】表計算ソフトを越えて計算の作成と文書化に適したソリューションへの移行

資料一覧を見る この資料をダウンロード