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PTC、中堅・中小事業者向けにPro/Eパッケージ展開

[2007年03月号]

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左からDick Harrison社長兼CEO、Robert Kocis担当副社長、Mike Campbell副社長(MCAD製品管理)
左からDick Harrison社長兼CEO、Robert Kocis担当副社長、Mike Campbell副社長(MCAD製品管理)

 UGSのTeamcenter Express、Dassault SystemesのCATIA PLM Express に続いて、PTCも中堅・中小事業者(SMB)をターゲットとする製品パッケージ販売を4月1日から開始する。1月に米マサチューセッツ州Boston近郊の同本社で開催したメディアイベントでSMB対策の概要を発表した。

 Dick Harrison社長兼CEOは「今日あらゆる製造業が東欧、アジア太平洋域、中国、インド、南米など海外に設計センターを展開している。低コストとタイムリー性、高品質を同時に追求するグローバル化の進展とともにコラボレーティブ開発設計、BOM(部品表)、エンジニアリングデータ、技術文書類を扱う環境もより複雑にならざるを得ない。SMBの事業は大手OEMのバリューチェーンの一部を構成することが多く、SMBの事業規模だからといって大手OEMの要求と根本的に異なる要件があるわけではない。サプライヤもグローバル化を迫られている」と語る。 

 ただしSMBからより厳しく求められる要件としては「スケーラブル(段階的)ソリューション、使いやすさ、導入の手軽さ、コストがある。SMBには自社に専任ITチームを抱えるためのインフラ、人材確保の余裕がないのが実情だからだ」とHarrison 社長。

 PTCにとってのSMBの事業規模は年商2億5千万ドル未満で、約44,000社の全PTC顧客企業のうち42,000社が含まれる。SMB対策の強化は販売パートナー数の拡大、再販契約内容の拡張と再販業者が取り扱う製品揃えの拡大によって、間接販売の比重を現在の20%から拡大する方向に向かう。


SMB販売パートナー戦略
 PTCがSMB市場への取組みを強化するためのグローバル販売戦略は、SMB製造業、新興国市場開拓と戦略的産業開拓の3本で構成する。

 Robert Kocis担当副社長によれば、PTCと共同する再販業者には2タイプがある。「ひとつはSMB向けPLMソリューション提供者としてのリセラー。SMB向けに販売、サービスメンテナンス、導入ができるが、Pro/ENGINEERだけ、Mathcadだけ、あるいはIsoDrawだけを顧客に提供するポイント・ソリューション販売が含まれる。もうひとつのタイプはPLMソリューションWindchillを自らの事業として導入支援できる能力を備えたリセラーで、顧客の事業を成功に導くことを必須課題として、PTCグローバルサービスによるトレーニングを受ける必要がある」

 SMB製造業ルートの強化では北米、日本、欧州などを主要市場として、250社強の販売パートナーとの連携を通じてPro/E、Windchillおよび買収後機能統合を実現したMathcad、IsoDraw(ITEDO)製品の導入を展開する。

 新興市場開拓では、全PTC製品を対象に、ロシア、東欧、インド、南米、中東で100社強のチャンネル・パートナー企業と組み、流通展開を図る。

 また機械設計製造業以外の産業開拓では、Windchill、IsoDraw、Arbortext製品を、製薬業、銀行証券・保険業、出版業、政府官公庁、運輸業など向けに展開する。北米、日本、欧州などで20社強の販売パートナーと共同する。

 Kocis担当副社長によれば、前四半期中にPro/E以外の製品を再販する12リセラーと契約。ノンPro/Eリセラーは確実に数を増やしている。

 PTCの総売り上げに占める販売パートナーの比率、従ってSMB市場の比率は20%ながら、06年では1億7千万ドル、前年度比24%増と増加する傾向を示した。「販売パートナーによる実績の95%がPro/Eの販売だった。06年度には新たに85社が加わり、収益をあげた再販業者数は26%増の363社になった」(Kocis担当副社長)。

Pro/ENGINEERの5段階パッケージ
Pro/ENGINEERの5段階パッケージ


Pro/ENGINEERの5段階

 PTCはSMB市場に切り込むために、Pro/Eのスケーラブルな特性を活かしたパッケージング構成を5段階に整理し、製品名を付け替えた。「Pro/Eに独自の特性としてスケーラビリティがある。その特性を最大限に活かして、分かりやすくパッケージングしてSMBの目的と用途に合致した選択を容易にした」と語るのはMCAD製品管理担当のMike Campbell副社長。

 「3D CADユーザーが最も重視するのはCADの機能性であり、小規模企業の62%、中堅企業の77%は高度または中程度に複雑な製品開発を手掛けている。この結果、SMBにも大規模アセンブリ管理、設計自動化、コンフィギュレーション管理、データ管理への要求が強い。SMBのニーズを単純な機能ではカバーできない。単純設計は、開発設計のグローバル化にともない、低コスト地域へシフトしていく。開発先進地域でのSMBがますます複雑な機能性を要求する背景がここにある」

 このSBMのニーズに対して「DassaultとUnigraphicsではハイエンド3D CAD(CATIA、UG/NX)とミッドレンジ3D CAD(SolidWorks、 SolidEdge)の異なる2製品戦略をとっており、プロセス生産性をハイエンドに、個人ユーザーの生産性をミッドレンジ、ローエンドに振り分けているが、ミッドレンジとハイエンド製品のデータフォーマットが全く違うからスイッチできない。ミッドレンジからハイエンドに移行しようとすれば、異なるユーザーインターフェース、異なるパラダイムを学びなおす必要に迫られる。これに対して、PTCのPro/Eのみが単一スケーラブルなアーキテクチャによるプラットフォームを提供でき、ビジネスサイズに関わりなく最大限の機能性を提供できる。全CAD、CAEデータを同一カーネル、同一ユーザーインターフェースで処理できる」とCampbell副社長は強調。

 SMBニーズに適合するためのパッケージングによってPro/Eは5つの製品群に整理された。エントリーレベルでミッドレンジ3D CAD設計機能に相当するFoundation XE(4,995ドル)にはModel CHECK機能を組み込んだ。ステップアップのAdvanced SE(6,995ドル)にはデータ管理機能(PDM)機能を追加し、On-DemandWindchill PDM Linkが備わる。自由局面サーフェシングなどのアドオン拡張設計機能がその上位のAdvanced XE(9,995ドル)に追加される。

 さらにEnterprise SE(19,995ドル)ではコラボレーション、プロジェクト管理機能が付き、最上位のEnterprise XE(24.995ドル)にはシミュレーション・解析、Mathcad、Arbortext Editor、Pro/E Mechanica、ProductViewなどをバンドルしている。 (甲斐 真一郎)




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