ネクステックではBOMの詳細を議論すると、目的別BOMの構成や、論理的には目的別に複数のBOMであっても物理的にどうひとつのBOMに連携させるのか、また5レイヤード・アプローチによるBOM活用のアプリケーション、品目と属性の関係を議論して情報とモノを一致させる情物一致のしくみ、その具体的なモデリングの方法などを製品化し事業展開している。
BOMに連携しない業務プロセス改革に対して、山田社長は手厳しい。「IT業務、コンサルティング業務をやっているとモノの発想を忘れる。モノの構成、 QCDをコントロールするにはどうすればよいかという議論を忘れ、業務プロセス管理にITを導入することで何か解決するだろうという発想が強過ぎる。しかし業務プロセスにITを入れて効率化できるのは、業務プロセスの内部に過ぎない。」組織、業務プロセスの改善と製品構成は基本的に別の問題、と言うわけだ。「製品の品質は、プラットフォーム、それにつながるオプション、それにつながるカスタマイズの構成をいかに柔軟にコントロールできるかに依存している。業務プロセス段階でどれだけ品質をチェックしても品質は決してよくはならない。品質を良くするためには品質上安定し問題のないモノを使っていくしかない。そこに流用設計の重要性があるが、その議論はなおざりだ。」
PDMでもバージョン管理、リビジョン管理だけの話であれば、モノそのものの品質向上につながらず、設計者が単に使いやすくする、検索しやすくするに留まる。「モノの議論は部品という管理単位にまで落とさなければできない。部品レベルで、スペック、品質、コスト、納期のコントロールの議論をしなければ、モノの管理にはならない。」この手法をネクステックではデータモデリングと呼んでいる。
また「上流の情報を下流に、下流の情報を上流に持っていっても業務の効率化が達成できるに留まる。付加価値が生まれるのは自社と顧客との接点であり、スペックマネジメントの中で最大に付加価値の高いアプリケーションは本来コンフィグレーション(仕様確定・見積管理)であり、さらに日本では摺り合わせの手法でつきまとう設計変更管理である。」これらに加え、同社ではプロジェクト管理、調達・サプライヤ管理など、あわせて9つのアプリケーションを製品化し、「SpeedPLMware.」として提供している。
またBOMの連携のために独自の手法を盛り込む。「設計と製造は、扱っている情報が同じといっても品目の中身が違う。EBOMの品目情報が設計開始して出図するまでの間に徐々に固まるのに対し、M(製造)BOMは最初から決まっている。統合はできないから、いかに両者の品目情報を編集するかの問題になる。」これらに加え、業務の目的別には販売BOMやメンテナンスBOMなども必要となる。
「SpeedPLMware.」では7種の目的別BOMを統合することなく、BOMデータの用途・使用目的など論理構造の定義を行い、物理的に統合可能なものに限ってデータベースを統合する。このようにして目的別BOMの連携・管理するための基盤となる全社製品マスターの構築を実現する手法を提供している。
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BOM連携
[2007年04月号]BOMベースのQCD管理
「PDMは設計プロセスの効率化をテーマとするが、それはCADメーカーが3次元管理の仕組みを提供すればいい。我々のようにBOM中心に製造業を支援しようとすると、設計支援のツールを提供したり、設計支援のしくみを研ぎ澄ましたりしても、製造業はそれほどよくならない。むしろツールを中心としたPDM の話ではなく、何のために部品品目や構成やバージョンやリビジョンを管理するか、その付加価値をコントロールしていくPLMの方向に開発を進めてきた」と語るのは、ネクステックの山田社長。
「PLMは製品の戦略的自由度を高めるのが狙い。そのために製品のQCD(品質、コスト、納期)をコントロールする能力を高めたい。すなわち、PDMのツールに近い業務支援の話と、PLMの製品の付加価値を高めるという話は、別の話になる」と整理する。
ネクステックは後者のPLM開発に事業を集中することで、製造業向けにモノづくりの「モノ」をコントロールする能力の向上を支援してきた。
製造業の対象物としての製品が、どのような形でコントロールされるべきかを見ると、メカ、エレキ、ソフトの3要素が製品を構成している。
「これまでメカ偏重で拡大してきた3次元CADのカバー領域は、モノづくりの全体領域からすると狭い議論に陥る。製品そのものが形状を重要な要素とし、形状そのものに製品のスペックが依存するような製品、例えば自動車やエアコンの配管、データプロジェクターの筐体内の空間形状などは3次元から設計を始めればいい。しかしそうでないものは3次元設計のメリットがない。なぜなら、形状からスタートすると、ほとんどの部品を最初から作ることになる。品質不良、コスト上昇、リードタイムの遅延がそこから出てくると、何のための3次元設計かということになる。ほとんど機能で選ばれるような製品を、形状から設計するのは誤りだ」(山田社長)。
ネクステックのPLMはまずスペック(仕様)をQCDとの関係で管理する。スペックの入り口が、部品か、形状かによって、BOMだったりCADだったりするという認識だ。
山田社長によれば、現実的にモノを作る段階では図面通りには作れない。結局、生産技術なり製造準備が図面を読み替えて、部品の形に持っていってはじめてモノの形をなすからだ。設計では図面を作ってもスペックを管理しているわけではない。だから図面には品質やコストは載ってこない。取引、数量、品質保証などいずれも部品にならなければ管理できない。このため管理体系としては部品とかユニットの発想を上流に持ち込む必要が生じる。
日本では95~96年頃からE(設計)BOMが議論されるようになり、そのコントロールが重要視されてきた。ネクステックのPLMでもそのEBOMに開発の焦点を置いている。「しかし今後どうなるか分からない。エレキ、ソフトがスペックに与える影響の増大に伴い、エレキ、ソフトが今後BOMに載ってくるかという議論になる。違う管理方法の可能性もある。ネクステックではソフトとBOMの連携を探ってソフト・コンフィグレーションの研究を開始しているが、まだ決め手となるような管理の方法が出てきていない」と山田社長。
結局、形状で設計してきた延長では、2次元から3次元へのCADの展開があるが、3次元データはスペックのひとつに過ぎない。他方、BOMとの組み合わせで設計する方法も追及されてきたが、BOMが対象物として管理できるのは、部品やユニットのレベルでしかない。ソフトとの連携は完成度が低い。その限界の中で、スペック管理の詳細を具体化しようとすれば、CADはCADの、BOMはBOMの議論を突き詰めるしかない、というのが同社の認識だ。
「PLMは製品の戦略的自由度を高めるのが狙い。そのために製品のQCD(品質、コスト、納期)をコントロールする能力を高めたい。すなわち、PDMのツールに近い業務支援の話と、PLMの製品の付加価値を高めるという話は、別の話になる」と整理する。
ネクステックは後者のPLM開発に事業を集中することで、製造業向けにモノづくりの「モノ」をコントロールする能力の向上を支援してきた。
製造業の対象物としての製品が、どのような形でコントロールされるべきかを見ると、メカ、エレキ、ソフトの3要素が製品を構成している。
「これまでメカ偏重で拡大してきた3次元CADのカバー領域は、モノづくりの全体領域からすると狭い議論に陥る。製品そのものが形状を重要な要素とし、形状そのものに製品のスペックが依存するような製品、例えば自動車やエアコンの配管、データプロジェクターの筐体内の空間形状などは3次元から設計を始めればいい。しかしそうでないものは3次元設計のメリットがない。なぜなら、形状からスタートすると、ほとんどの部品を最初から作ることになる。品質不良、コスト上昇、リードタイムの遅延がそこから出てくると、何のための3次元設計かということになる。ほとんど機能で選ばれるような製品を、形状から設計するのは誤りだ」(山田社長)。
ネクステックのPLMはまずスペック(仕様)をQCDとの関係で管理する。スペックの入り口が、部品か、形状かによって、BOMだったりCADだったりするという認識だ。
山田社長によれば、現実的にモノを作る段階では図面通りには作れない。結局、生産技術なり製造準備が図面を読み替えて、部品の形に持っていってはじめてモノの形をなすからだ。設計では図面を作ってもスペックを管理しているわけではない。だから図面には品質やコストは載ってこない。取引、数量、品質保証などいずれも部品にならなければ管理できない。このため管理体系としては部品とかユニットの発想を上流に持ち込む必要が生じる。
日本では95~96年頃からE(設計)BOMが議論されるようになり、そのコントロールが重要視されてきた。ネクステックのPLMでもそのEBOMに開発の焦点を置いている。「しかし今後どうなるか分からない。エレキ、ソフトがスペックに与える影響の増大に伴い、エレキ、ソフトが今後BOMに載ってくるかという議論になる。違う管理方法の可能性もある。ネクステックではソフトとBOMの連携を探ってソフト・コンフィグレーションの研究を開始しているが、まだ決め手となるような管理の方法が出てきていない」と山田社長。
結局、形状で設計してきた延長では、2次元から3次元へのCADの展開があるが、3次元データはスペックのひとつに過ぎない。他方、BOMとの組み合わせで設計する方法も追及されてきたが、BOMが対象物として管理できるのは、部品やユニットのレベルでしかない。ソフトとの連携は完成度が低い。その限界の中で、スペック管理の詳細を具体化しようとすれば、CADはCADの、BOMはBOMの議論を突き詰めるしかない、というのが同社の認識だ。
目的別BOMを連携
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