工作機械受注額が38カ月連続で1,000億円台を上回るなど、国内の機械装置メーカーが好調さを維持する中で機械要素部品業界も活気を帯びている。特に装置の動き(モーション)に関わる軸受、直動ガイド、変減速機、モーターなどの性能は、生産性と直結することから常に技術革新を求められている。第11 回機械要素技術展の「モーション技術フェア」では、これらモーション関連企業が集まった。
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高負荷・大容量化が進むモーション技術
[2007年08月号]第11回機械要素技術展から
日本精工のベアリンググロッケン。軸受の鋼球が鉄琴の上を弾み落ちて行くことで楽曲を奏でる。真円度の高い軸受の鋼球でなければできない演奏法だという
射出成形の電動化に対応
日本精工は、油圧駆動からサーボモーターによる電動方式へ移行しつつある射出成形機用の高負荷容量タイプのボールねじ「HTFシリーズ」の新製品を展示した。押し出し軸用の「HTF-SRC」は、従来の毎秒300mmから毎秒700mmという高速送りに対応した。また型締め用の「HTF-大リード」では、リード設定を従来比2倍以上となる40mm~50mmにして送り速度を毎秒1,600mm(軸径50mmの場合)にまで高めた。「大型部品の製造には、直動ガイドにも高負荷容量タイプが必要だが、当社は構造解析による最適化でローラーガイドのころを大きくし、同寸法であれば最も高い負荷容量を出せるようにした」(日本精工)という。
また展示ブース前面に配置した、軸受の鋼球を使った楽器「ベアリンググロッケン」による演奏は参加者の注目を集めていた。
また展示ブース前面に配置した、軸受の鋼球を使った楽器「ベアリンググロッケン」による演奏は参加者の注目を集めていた。
日本トムソンのローラーガイド。世界最大となる100mm幅の上に、世界最小の10mm幅の製品をのせている
日本トムソンは、6月中旬のプライベートショーで発表した新製品を展示した。直動ガイドでは、高負荷容量を特徴とするローラーガイドの標準品ラインアップを、従来のレール幅12mm~85mmから、世界最小・世界最大となる10mm~100mmにまで拡大した。また全ての直動ガイドとメカトロ製品について、長期間のメンテナンスフリーを可能にする「Cルーブ」の対応を完了した。
変減速機も大容量化
ナブテスコの位置決め用ギヤヘッドRS-900A。許容積載容量は9トンに達する
ナブテスコは、溶接ラインなど大型ワークの位置決め用ギヤヘッドで入力軸を直交にして底面からの高さを小さくした「RSシリーズ」で、07年秋に発売する許容積載容量9トンの「RS-900A」を展示した。5トン対応の従来品「RS-320A」の高さ345mmに対して、「RS-900A」の高さは 400mmとなっている。
三共製作所のRollerDrive RAシリーズ。全くバックラッシのない“ゼロ”バックラッシが最大の特徴
キトーは、機械装置メーカーの技術者が駆動部の設計をする必要のない「キトーホイールブロックシステム」を紹介した。「最低でも2~3日かかる駆動部の設計が不要になるのは大きなメリットになる」(キトー)。性能面でも、独Demag社製ガイドローラを採用して再現性を2mm以内に収めるなどしている。 02年から提案活動を始め、採用実績は液晶パネル製造装置や搬送装置向けが中心。今後は他分野への展開も強化したいという。
空気圧機器を扱うクロダニューマティクスは、幅10mmの小型直動形電磁弁「VA01 24シリーズ」を展示。前モデルの「PCS241」よりも高速応答を実現し、応答時間は3±1m秒。3億回超の長寿命も実現した。主弁が摺動部を持たない発塵を抑えた構造であり、半導体ウェーハの真空吸着などに最適だとしている。すでに半導体・半導体製造装置メーカーから受注しており、採用例として日本電産サンキョーの半導体ウェーハ搬送ロボットを実機展示した。
(朴 尚洙)
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