コネティカット州East Haddam—この町に米Ford Motor社の最高経営責任者(CEO)Alan Mulally氏がやって来た。独Daimler社の会長Dieter Zetsche氏も、米GM社の副会長Bob Lutz氏も現れた。さらに、好奇心に満ちた自動車エンジニアも大挙して押し寄せた。彼らの目的地は、この眠ったような田舎町にあるレーストラックである。あまりに辺鄙なため、その地名がデータベースに載っていないカーナビがあるほどだ。こんな田舎の施設を訪問する理由は、ここで車両試験を行っている8人のエンジニアに会うためである。
「公式の場での発言とはうらはらに、米消費者同盟(Consumers Union)が発行するConsumer Reports誌の重要性は自動車業界のトップ層に強く認識されている」とビッグスリー(http://rbi.ims.ca/5397-597)の関係者は明かす。「彼らの仕事ぶりは最高だ。疑う余地はない」
実際のところ、Consumer Reports誌の自動車試験施設(http://rbi.ims.ca/5397-598)は、自動車の性能評価では世界一だと認められるようになった。これを苦々しく思っている自動車メーカーのエンジニアも多い。自分の製品を手厳しく批判されたエンジニアたちである。自動車を購入する一般層に対して非常に大きな影響力を持っているからであり、この施設の8人のエンジニアの仕事ぶりをよく知っているからでもある。
米消費者同盟が所有する132万m2(327エーカー)の敷地(http://rbi.ims.ca/5397-599)で、少人数の技術スタッフが達成したものは、自動車性能評価ビジネスにおいてこれまで誰も試みようとさえしなかった偉業である。一連の50項目の性能試験を通して車両を走らせ、次にその結果を130万台の自動車オーナーから得たデータと突き合わせる。こうすれば、自動車の初期性能がその長期信頼性と対応しているかを明らかにすることができる。
「最初の年は、ほとんどのクルマに問題はない」と、米消費者同盟の自動車試験担当シニアディレクター、David Champion氏はいう。「しかし年を経るにしたがって、信頼性は低下しがちになる」
確かに、すべての自動車メーカーが自社の製品をConsumer Reports誌に格付けされることを待ち望んでいるわけではない。独Mercedes社、米Chrysler社、独Volkswagen社などは、何度も低い格付けに苦しんでいる。Mercedes社はさらに、米消費者同盟のデータは、主流のテストデータから外れていると反論して、物議を醸した(http://rbi.ims.ca/5397-600)。
しかしChampion氏によると、多くの自動車メーカーの経営層がこの施設を訪れているという。Consumer Reports誌の格付けを改善するための方法を知りたいからである。「以前は、単なる逆恨みでここに来ていたこともあるようだ」とChampion氏は言う。「しかし、いまは理解を深めるために来るようになった」
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過酷さは消費者のため
[2007年09月号]米Consumer Reports誌の8人から成るエンジニアチームが自動車業界の経営トップをコネティカットの片田舎に引き寄せる
Corrsys-Datron社の光学センサー技術を採用することにより、米消費者同盟のエンジニアはブレーキと加速の試験を厳密に行える
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