Pointchips
独自IPライブラリをベースに
3Dリモコンにも展開

[2007年09月号]

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韓昌錫CEO
韓昌錫CEO

 SoCのデザインハウスPointchipsは、「ソリューションプロバイダのプロ集団に徹する」と語る韓昌錫CEOが1999年に設立した。ファブレスのIC設計開発集団として、携帯電話などモバイル機器用途各種IC、USBストレージ・USBオーディオを含むUSB製品、斬新な3Dポインティング・デバイスをはじめヒューマン・インターフェース・デバイスなどを開発している。

独自のIPライブラリ構築
 韓CEO自身、サムスンのエンジニアだったが、約40人のスタッフのうち半分がサムスンやHynixなどから集まった開発設計エンジニアで構成する。初期の2年間は0.5μm、0.35μmプロセスの設計ルールで独自のIPライブラリ構築に注力。RISCコアMCUをはじめコスト競争力に優れたSoCソリューションの基礎を固めた。

 2003年以降、フラッシュUSBメモリの市場向けにUSB1.1とこれに続くUSB2.0 フラッシュメモリ・コントローラは累計2,000万個以上出荷した。携帯電話用にはカメラ部品のオートフォーカス液体レンズ用ドライバIC、3D効果及びステレオDクラスAmp IC、スマートフォン対応キー入力エンコーダICなどを供給するほか、USB1.1トランシーバICは05年以降の累計で2,700万個販売した実績がある。

 携帯電話メーカー向けには引き続きUSB2.0高速ペリフェラルICの供給を開始している。さらにMP3/WMAデコーダやUSBホスト・コントローラIC開発を通じてオーディオ製品領域にも展開している。

ファブレスのビジネスモデル
 ファブレスの同社が連携するビジネスパートナーとしては、ウェーハ・ファブリケーション/プローブのベンダにMagnaChip、上海華虹NECエレクトロニクス、ルネサス、UMCなど、またアセンブリ工程・検査ではAmcor、STATSChipPAC、STS半導体など。ベンダの多様化によってコストの弾力性と生産設備の確保を図っている。

 また受注あるいは商談を進めている顧客リストには、携帯電話でLG電子、サムスン電子、Pantech & Curitel、レノボなど、2D/3Dポインティングではシスコシステムズ、インテル、HP、サムスン電子、LG電子など、USBデバイスではPQI、USByte、Axxenなどが含まれる。

ポインティング新技術
PointchipsのMotionRemocon
PointchipsのMotionRemocon

 大画面デジタルTV、 セットトップボックス(STB)利用TVモニター、PCなど各種モニター機器の市場では、電子番組ガイド(EPG)を使ったビデオ・オンデマンド(VOD)やデジタルビデオ・レコーディング(DVR)をはじめ、マルチアングル表示、ホームショッピング、チケット予約、ゲームなど画面表示を使った双方向サービスや新機能が次々と導入され、これに伴って操作性を改善した様々なリモコン機能が開発される傾向にある。

 同社がMotionRemoconの製品名で提案しているリモコンシステムは、赤外線ポインタとレシーバ・モジュールで構成する。赤外線の受光部の赤外線イメージセンサが、最大5メートル離れたレシーバからの信号を認識し演算処理する仕組みで、レシーバ部を装着または組み込んだモニターに向けてポインタを操作し、矢印カーソルを画面上で移動させながらポイント&クリックで入力できる。機能的にはワイヤレスマウスと赤外線リモコンを一体化した簡単操作が特徴だ。

コストの優位性
 宋祐碩副社長(技術総監)によれば、同社のMotionRemoconは、他の3Dポインティング・センサーモジュールと比較して様々な利点を持つ。加速度センサはセンサ単位では直進動作を感知し、ジャイロセンサは手の回転動作を感知するのに対し、同社の赤外線イメージセンサ方式は直進、回転の両動作を感知できる。また価格的には加速度センサによるシステムが15ドル以上、ジャイロセンサシステムが15ドル前後に対し、Pointchipsの赤外線センサシステムはカメラモジュールに独自のイメージセンサとMCU込みで約9ドル。「現在の開発では5ドルを目標にしている」という。

ズーム機能を追加

 さらにジャイロスコープ、加速度センサともに消費電力が大きいが、赤外線センサはレシーバをモニター側に組み込んで、通常の赤外線リモコンと変わらぬ長期間利用が可能。感度では、加速度センサが回転、直進おのおのに3軸が必要、ジャイロセンサが使用角度の影響を受けるのに対し、赤外線センサは感度の調整が可能。そこで07年末までにはMotionRemoconのポイント、クリックに3D Force機能を追加し、ズームイン・ズームアウトを実現する計画だ。

 マイクロソフトがMSTVで、シスコシステムズがSTBでMotionRemoconの機能検証を開始しており、同市場の拡大に期待している。


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