ソウル半導体
LED業界
トップ3入りを目指して

[2007年09月号]

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李泰享アシスタント・マネジャー
李泰享アシスタント・マネジャー

 ビジネスウィークの「アジアで急成長する新興企業トップ100社(2006年)」で61位に登場するSeoul Semiconductor(ソウル半導体)は、韓国最大の発光ダイオード(LED)メーカーとして、従業員約1,100人、06年の総売上げ約2億米ドル規模に成長。Strategies Unlimited調べでは、照明用高輝度LED分野で世界の10指に入る。子会社ソウル・オプトデバイスを含めると国内外に4製造拠点をもち、海外では日、独、米に現地法人、各国に14販売オフィスを展開する。目下の目標は「2010年までに年商13億米ドル、LED業界で世界のトップ3」だ。

プロダクトミックスと量産能力
 同社の売上げは04年の1億2,700万ドルから07年(予想)には2億7,000万ドルと3年で倍増以上の伸びを示す勢い。戦略プランニングチームの李泰亨アシスタント・マネジャーは「LED業界全体が年率15%の伸びを続けるなかで、ソウル半導体はプロダクトミックスの強みを生かして業界成長を上回るペースで成長してきた。(2010年の)目標達成のために04年から2010年までの期間では年平均53%の高い成長を目指している」と説明する。

 月産4億チップの量産能力を持つ同社の製造は、結晶のエピ成長から素子のファブリケーション工程までをソウル・オプトデバイスが担当し、ソウル半導体がパッケージングを行なう。また中国天津の光明半導体に資本を投入して、パッケージ量産ラインの一部を韓国から中国にシフトしている。

 さらにソウル・オプトデバイスは米サウスカロライナ州のSensor Electronic Technologyに投資して、深紫外光(DUV)LED開発を進めている。LEDパッケージはカスタムモジュール化され、世界の約400社に供給されている。

 技術開発面では売上げの10%をR&Dと戦略的提携に投資。06年までに素材、設計、製造手法など約1,000件の特許権を取得する一方、有力LED開発企業との間に長期戦略的事業提携を結び、米CREEとは白色LEDのクロスライセンス契約および長期チップ供給で、また豊田合成とは戦略的共同で合意している。

Acriche(アクリチ)の開発を加速
AC用LED Acricheの成長に期待
AC用LED Acricheの成長に期待

 照明市場向けに開発した半導体光源Acriche(アクリチ)はソウル半導体が照明市場に本格展開するための切り札商品。日本のナイトライド・セミコンダクター社(徳島県鳴門市)が保有するAC用LEDの基本技術のライセンス供与を受けて改良開発した。すでに改良特許を多数取得している。

 アクリチの開発では既存のLEDがDC駆動であったのに対し、AC110V、220V駆動を実現することでAC/DCコンバータを不要にして照明セットのコストを下げたほか、コンバータの寿命によって制約を受けていたLED照明の耐用時間を素子の寿命まで引き延ばすことに成功した。

 06年に発光効率20lm/Wクラスの素子で量産体制を確立したが、07年4月には発光効率42lm/W、演色指数Ra=70と33lm/W、Ra=90の2種類の電球色(Warm white)アクリチを発表。発光効率の性能向上とともに、照明する物体の色をより自然色に近づけることに成果を挙げた。

 同社はさらに07年末までに電球色アクリチの発光効率65lm/W、演色指数Ra=70と50lm/W、Ra=90の製品を投入したい考えで、自然色の照明が要求されるホテル、博物館の展示、インテリア照明、住宅用照明などの市場拡大を狙う。

 李アシスタント・マネジャーはアクリチの市場規模を、07年に2千万ドル規模が、2010年には6億ドル規模に成長すると予測。「アクリチは既存のLED照明市場の一部を代替する一方、LED以外の照明市場を食って成長するだろう。この結果、LED全体の成長を加速させる原動力となる」と語る。同社の試算によれば、補修と電気代と光源製造価格をあわせた総コストの比較でアクリチは白熱電球より75%、蛍光灯より40%、コンパクト蛍光灯より30%コスト削減を実現できるという。

DUV LEDの量産化

 ソウル半導体は光波長が255nm〜340nmと短いDUV LED素子を量産できる世界で最初のメーカーだ。深紫外光の活用領域は殺菌清浄から医療、美容、バイオ研究、産業用途センシング、セキュリティなどに及ぶ。

 調査会社Strategies Unlimitedによれば、UV水銀ランプは09年までに50億ドルの市場規模となる見込みだが、ソウル半導体では、環境対応の必要から同市場の6%強がUV LEDに置き換わると予測している。


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