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FIPERベースにデータ管理システム構築

[2007年09月号]

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FIPERをベースにしたシミュレーションデータマネジメントシステムでは、どのようなファイルやデータでもプラグインで受け渡しできるようなバスEngineering Data BusをFIPER上に構築した

 韓国国防関係の航空機などを設計開発生産しているKorea Aerospace Industries(KAI)社は、新しいヘリコプターをシミュレーションベースで設計するために、エンジニアスの設計、開発、製造作業向けシステム基盤「FIPER」を使ったシミュレーションデータマネジメントシステムを構築した。同プロジェクトは、今年1月8日から7月20日までの28週間で完了した。

 KAI社のプロジェクトでは、どのようなファイルやデータでも受け渡しできるようなバス「Engineering Data Bus(EDB)」をFIPERの上に構築することになった。プラグインでいろいろなテンプレートにつながるという、FIPERやエンジニアリングプロセスの自動化・統合化・最適化を実現するシステム基盤「iSIGHT-FD」が持っていた機能をデータベースとファイルにも応用した。

 FIPERにはもともと3つのレイヤーがある。ワークフローなどを管理するコアのレイヤーがあり、その外側にコアエクステンション、さらにその外側にCADやCAEなどのアプリケーションのレイヤーがある。このコアエクステンションにEDBの機能を持たせた。このコアエクステンションはもともとPDMやデータマネジメントの機能を持っており、これを強化してEDBを構築した。

 従来、FIPERの環境ではPDMや、FIPERの計算結果などのファイルやコンポーネントは、ハードコーディング、つまりスクリプトでつながなくてはならなかったが、それを不要とした。

 EDBでは、ファイルシステムやPDM、FIPERの計算結果、各種アプリケーション、WebやEDB用のコンポーネントをプラグインするだけで自動的にコミュニケーションできるようになる。EDBは、大きなデータを管理するデータソースというレイヤーと、エンドユーザーの各種アプリケーションやワークフローを管理するEDBクライアントというレイヤーの真ん中に構築され、FIPERのOracleやDB2などのデータ管理機構を持っている。その管理機構を介してデータの変換やそのやりとりを行う。

 KAI社のプロジェクトでは、Teamcenterを使っているため、TeamcenterのデータベースにあるCADデータなどをEDBを介してFIPERの結果に接続したり、ワークフロー上で実行したりすることができる。

 エンジニアス・ジャパン加藤毅彦社長は「KAI社や欧米数社から同時にFIPERをつかったシミュレーションデータマネジメントを構築したい、FIPERのドラッグ&ドロップをアプリケーションだけでなく、データ管理でも使いたいという要望があった。それをKAI社で実現した」と語る。

 「KAI社は、エンジニアスのシステムを導入する前に、ほかのシミュレーションデータマネジメントツールのベンチマークを行っていたが、柔軟性がなく、たとえば、ヘリコプターのプロジェクト用に使えても、ジェット戦闘機や輸送機に適用するには、全部システムを作り直さなくてはならず、悩んでいた」(加藤社長)。FIPERのアーキテクチャをベースにした場合は、ジェット戦闘機や輸送機などに必要な部分だけ追加すれば、あとはほぼすべて再利用でき、使えるようになるため採用された。

(大村 泰憲)




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