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立石 文雄 氏
オムロン 執行役員副社長
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 社長
グローバル・デファクトの進展
[2007年09月号]
慶応義塾大卒。75年立石電機(現オムロン)入社。97年取締役就任。同年から4年間ヨーロッパ現地法人で経営の指揮をとり、99年執行役員常務に就任。01年からの経営企画室長を経て03年から現職。
オムロンが未来社会を見通すとき、1970年に創業者の立石一真が国際未来学会で発表したSINIC理論(Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution)を手がかりに展望する。その理論では、工業社会の最終段階である情報化社会を経て、世界は2005年から「最適化社会」を迎える、と予測していた。
「最適化社会」とは、工業社会から自律社会へと進む橋渡しの過渡的な社会を示している。自律化、自分らしさを求める時代に向かうなかで、モノのつくり方も変り、自分だけのモノに価値を見出す傾向に対応して、多品種変量の生産が拡大している。
「最適化社会」とは、工業社会から自律社会へと進む橋渡しの過渡的な社会を示している。自律化、自分らしさを求める時代に向かうなかで、モノのつくり方も変り、自分だけのモノに価値を見出す傾向に対応して、多品種変量の生産が拡大している。
グローバル・デファクトが進展
オムロンで特に力をいれているのが生産システムの情報化ネットワークで、世界の大手オートメーション企業をメンバーとする協会ODVAが推進する通信プロトコルCIP(Common Industrial Protocol)をベースとした情報系・コントローラ間接続のEtherNet/IP、フィールド機器接続方式のDeviceNet、およびオムロンが提案して世界標準となったセンサ&アクチュエータ間ネットワークのCompoNetを推進。FA業界ではこの標準ネットワークが最もシームレス化を進めている。シームレスな通信環境の実現で、オフィスからも生産現場の状況が見えるようになる。
従来の集中制御型からネットワーク分散制御型へのシフトも一段と進む見通しだ。この結果、PLCの位置付けが変ってくる。分散制御になるとPLCもネットワークの構成要素になる。その結果、情報系のWindowsが制御するがPLC傘下ではリアルタイム性の厳しい別の制御が並走する。
製造業がグローバルに拠点展開する環境下では、FAのデファクト化が求められる。それによって顧客にとってはPLCのマルチベンダ化が進み、生産工程の組込みに関する主導権がサプライヤから顧客側に移っていくだろう。
品質の作り込みを深く
オムロンはSensing & Controlのコア・コンピタンス領域でインプットからアウトプットまで、特にグローバルNo.1のセンシングで価値を提供していく。そこを軸に顧客に対するワンストップ・サービスを提供していきたい。
今後ますます企業は、品質、安全、環境の新市場ニーズに対して、社会に応える責務が強まる。品質面では、上流工程へ追い込まないと作りこみが難しい。2004年11月にDelmia社と提携したのは、PLCと3D仮想設計シミュレーションの連携によりまさにその課題の解決を目指したもの。Delmia Automationはバーチャル環境下でPLCプログラムを作成でき、またオムロンPLC Setupインターフェースを解して、作成したPLCプログラムやI/O制御情報を生産現場のオムロンのPLCのリアル環境にダウンロードできる。
生産の各工程を横断するようなシミュレーションを構想する業界もあるが、一方で、半導体や液晶メーカーなどアルゴリズムはそれぞれ全部違う。工程ごとに品質や精度、安全を作りこむための顧客のニーズは一段と深くなってきている。今や各工程で深堀しなければ顧客の満足は得られない。シームレス化はデータを収集させてマネジメントにどう活かすかの問題であり、他方、現場でのニーズに応えるのは工程ごとの作りこみの深さの追求に尽きる。
工程ごとに品質を作りこむのに役立つ一例として、オムロンの基板検査装置(AOI)がある。工程ごとに検査装置を入れて、問題が発見されるとその情報をフィードフォワードし設計に渡す。それによって品質は各段に改善する。
今後ますます企業は、品質、安全、環境の新市場ニーズに対して、社会に応える責務が強まる。品質面では、上流工程へ追い込まないと作りこみが難しい。2004年11月にDelmia社と提携したのは、PLCと3D仮想設計シミュレーションの連携によりまさにその課題の解決を目指したもの。Delmia Automationはバーチャル環境下でPLCプログラムを作成でき、またオムロンPLC Setupインターフェースを解して、作成したPLCプログラムやI/O制御情報を生産現場のオムロンのPLCのリアル環境にダウンロードできる。
生産の各工程を横断するようなシミュレーションを構想する業界もあるが、一方で、半導体や液晶メーカーなどアルゴリズムはそれぞれ全部違う。工程ごとに品質や精度、安全を作りこむための顧客のニーズは一段と深くなってきている。今や各工程で深堀しなければ顧客の満足は得られない。シームレス化はデータを収集させてマネジメントにどう活かすかの問題であり、他方、現場でのニーズに応えるのは工程ごとの作りこみの深さの追求に尽きる。
工程ごとに品質を作りこむのに役立つ一例として、オムロンの基板検査装置(AOI)がある。工程ごとに検査装置を入れて、問題が発見されるとその情報をフィードフォワードし設計に渡す。それによって品質は各段に改善する。
トータルに安全性を追求
日本ではここ4~5年来、労働安全、機械安全、国際安全規格の3面から人の安全問題が議論され、生産性とあわせて安全性を実現する流れが定着してきた。すでにオムロンもセーフティコンポ事業では10年来の取組みを行なってきているが、06年9月には、北米でセーフティ機器のトップメーカーSTI社を買収し、同事業の一段の強化を図った。また国によっては厳しい基準を設けていることに対応して、ファシリティ全体のコンサルティングにもすでに乗り出している。雇用形態の変化とあいまって、人の安全を高める試みを今後も幅広く続ける方針だ。
(聞き手:甲斐 真一郎)
(聞き手:甲斐 真一郎)
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