8人のエンジニアに聞く
未来のテクノロジー

[2007年09月号]

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Burt Rutan
リスクに挑戦する勇気

1988年の第一回Design Newsエンジニア・オブ・ザ・イヤーの受賞者Burt Rutan氏と、同氏が率いるScaled Composites社(米カリフォルニア州)は、さまざまな種類の革新的な航空機を設計・建造し、そのフライトを成功させてきた。1986年、Rutan氏のVoyagerは、無給油飛行による世界一周を最初に達成し、2004年のSpaceShipOneは、民間資本の航空機として初めて弾道宇宙飛行に成功して、X-Prizeと賞金1,000万ドルを獲得した

Design News:民間企業による宇宙飛行を目指したSpaceShipOneプロジェクトは成功したが、Scaled Composites社の今後の目標は何か?

Rutan氏:今後は、商用飛行ビジネスの一環として、一般の民間人を乗せて大気圏外を飛行できる宇宙船の開発を進めていく。

設計上、最も大きな課題は何か?
 SpaceShipOneは、宇宙旅行が、一般人にとっても十分安全なものであることを証明するための研究プロジェクトだったので、大きな機体は必要なかった。機体は3人乗りの設計で、乗員が無重力体験を楽しむだけの空間はなかった。現在建造中の機体は、弾道宇宙飛行の体験を最大限楽しめるように、あらゆる工夫を取り入れ、最新鋭の機体として数十年間は活躍できるものにしようとしている。そのためには、大きな機体と大きな窓が必要で、客室には乗客が自由に浮かぶことのできる空間を確保しなければならない。
 
最も必要としている技術革新は?
 多くの運行回数を経て何万人もの乗客を乗せ、持続可能な成長産業に育てるためには、少なくとも、初期の航空産業と同じレベルの安全性を達成する必要がある。SpaceShipOneでは、飛行制御や、大気圏再突入を安全に実行するためのフェザー機構に主眼を置いた。機体の推進方法もまた、難しい課題だった。結局、ロケットモーターは、大気圏から出る直前まで運転しないという方法を採用した。高度を上げれば空気中の酸化剤のレベルが下がり、ロケットモーターの運転時の安全性が大幅に高まるからだ。
 
軌道飛行による一般人向けの宇宙船の設計は、いつ頃完成するのか?
 できればあまり先にはしたくない。私自身すでに63歳なので、できるだけ早いうちに着手したい。生きている間に、月まで行くのが私の夢なんだ。
 
革新的な製品を創造するためには、どのような管理手法が必要か?
 経営陣は、達成できるかどうか分からない困難な目標に挑戦する勇気を持たなければならない。ブレークスルーを期待するのならば、企業は、単なる開発プログラムではなく、より多くの基礎研究プログラムを実行するべきだ。



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