8人のエンジニアに聞く
未来のテクノロジー

[2007年09月号]

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Paul Bevilaqua
F35を越えて

経験豊富な航空宇宙分野のエンジニアであるPaul Bevilaqua博士は、「スカンク・ワークス」の愛称で知られるLockheed Martin社の先進開発部で設計チームを率い、F35統合攻撃戦闘機の短距離および垂直離着陸タイプの機体に搭載するリフトファン推進装置を開発した。2004年のエンジニア・オブ・ザ・イヤーである

Design News:統合攻撃戦闘機Joint Strike Fighterの垂直離着陸に使用するリフトファンシステムが旅客機の運航に応用される可能性はあるのか?
 
Bevilaqua氏:基本的には可能だが、課題もある。機体の運航にはさらに大きな推進力が必要で、ファンを大型化して出力を上げる必要がある。戦闘機の場合には、パイロット用に緊急脱出装置が装備されているが、旅客機の30人、50人、100人といった乗客に対して、戦闘機のような脱出装置を用意するわけにはいかない。エンジン停止時の安全確保のために予備エンジンを用意し、B22(別のVTOL機)のように、クロスシャフトを採用することになる。

Lockheed Martin社がそうした機体を設計する可能性はあるのか?
 検討しているが、現時点では未定。軍事用途での応用は、確実に行われるだろう。民間では、航空機の離着陸距離の短縮や、垂直離着陸による滑走路の混雑緩和が求められている。

20年後の戦闘機の性能は?
 20年もすれば、相当な変化があるはずだ。F35戦闘機は、まだ製造段階には至っていないが、最後の有人戦闘機になるのではないかと言う人たちもいる。妥当な予測としては、F35に対して、新たな技術を導入する追加の技術開発が継続されるだろう。例えば、コックピットの後方には、余った空間があり、2万5,000キロワットの電源を供給することができる。ここには、レーダーや、センサー、妨害装置など、あらゆる種類の機器を搭載できる。また、F35のバリエーションとして、空港の設備に応じてリフトファンと通常の離着陸装置を使い分けられる機体を設計するのも意味があるだろう。



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