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LMS、AMESimを統合し制御系の解析精度を向上

[2007年10月号]

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1次元シミュレーションソフトウエアAMESimを統合することで、時々刻々と変化する圧力や油圧系の制御をともなった航空機のランディングギアの精度の高いシミュレーションを行えるようになる

 自動車や航空機などのシミュレーションを行う上で、実際の環境をより忠実に表現できるCAEモデルを作ることが重要となる。

 さきごろ仏Imagine社を吸収合併したベルギーLMS社は、同社のCAEソリューションにImagine社が提供していた制御系を1次元でシミュレーションするソフトウエア「AMESim」を統合し、CAEモデルのさらなる精度向上を図ろうとしている。

 自動車や飛行機などには圧力や流量、温度などを制御する仕組みが組みこまれている。AMESimは、ECUやエンジンの燃焼、エアコンディショニングの空気の流れ、油圧系の油の流れなどをコンピュータ上でシミュレーションするためのソフトである。

 LMS社は、これまでこうした制御系のシミュレーションでは、MATLABなどの制御ソフトと連携を取ったり、試作品の実験データをその代わりに使っていた。エルエムエスジャパンの竹井俊樹社長は「今後は、流れ、温度、油圧系、電気系、電子系、空力系、機械系など制御系のシミュレーションをCAEモデルと組み合わせて構築することができる」と語る。

 例えば、航空機ではランディングギア、ブレーキなどアクチュエータが多く使われている。「ランディングギアでは、着陸時地上に接地したときに、油圧系のショックアブソーバーの制御が入るが、そうした制御の時間軸上での温度依存性や振幅依存性などを考慮することで、精度の高いシミュレーションが可能になる」(竹井社長)。AMESimとの統合によって、時々刻々変化する圧力や油圧系の制御をともなった精度の高いシミュレーションを行えるようになる。このため、「性能評価や機構的な動作から起こる振動や騒音、疲労、耐久性の問題などに応用できる可能性がある」と竹井社長。

 LMS社はこれまで、エンジンの燃焼のシミュレーションモデルを作成するときは、実験データを取り、そのデータを利用してモデルを作成していた。「シリンダーブロックのシリンダーの中に圧力センサーを入れ、爆発の時の燃焼圧を測定していた」(竹井社長)。しかし、竹井社長によると、現在LMS社は自動車メーカーとAMESimを使うことで、高額の機材を使ってこのような実験を行わなくてもシミュレーションでこの実験を置き換えるプロジェクトを行っているという。

 今後のLMS社のCAEソリューションとAMESimの統合について竹井社長は、「まだ、コンセプトレベルながら、当社が現在持っているモーション系などのソリューションとAMESimの1次元シミュレーションを統合して、Imagine.Labという製品を提供していく。現在、当社のCAEソリューションVirtual.Lab MotionからAMESimを外側で動かし、そのシミュレーション結果をVirtual.Lab Motionに戻すということは出来ている」と語る。「現状ではVirtual.Labの裏側でAMESimがソルバーとして動いているが、将来的にはImagine.Labという一つの動作環境の中で動くようにしていく」

 竹井社長によると、LMS社の全世界での売り上げの5割は、自動車関連からくるという。「日本では、サプライヤーも含めて70%が自動車関連となっている」

 また、今後の市場展開については、「自動車業界で培ってきた振動・騒音同定技術を、自動車以外の市場にも展開していき、民生用エレクトロニクスや航空宇宙、発電など自動車以外の業界を伸ばしていきたい」と語る。

(大村 泰憲)




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