SOLAR ENERGY

太陽電池を進化させる
パワー・ポリマー

[2007年12月号]

特殊な半導体ポリマーが既存のプロセスにより、太陽エネルギーを進化させる


By Doug Smock、材料担当コントリビューティング・エディター
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ロール・ツー・ロール・プロセスが太陽光エネルギーのコストを劇的に低減する
提供:Bayer MaterialScience社


 環境に優しくというのは、確かに容易なことではない。米国は、原油への依存を低減しようという大規模な計画を1970年代にスタートさせた。中東産油国が仕組んだ2度にわたる原油価格高騰の後のことである。

 しかし、燃費効率のよい自動車や代替エネルギー源開発への取り組みは、原油価格の低下に伴ない、急速に勢いを失ってしまった。

 この計画の主役の1つが太陽光発電であった。しかし現在でも、太陽光は世界のエネルギー生産の1%以下しか占めていない。伸びない大きな理由は、火力発電の7〜8倍高いとされるコストである。しかし、いままた改めて注目が集まっている。米カリフォルニア州などが、その動きの後押しをしている。太陽光はベンチャーキャピタルの新たなお気に入りであり、米DuPont社や独Bayer MaterialScience社のような高分子材料メーカーも、ここに大きな可能性を見いだしている。

 もうひとつの大きな牽引役は米軍である。兵士の機動性を改善したいためだ。兵士が背負う装備の重さは45 kg(100ポンド)近くになる。この中には機器駆動用の電池3日分、重量9 kg(20ポンド)が含まれる。

 米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)(http://rbi.ims.ca/5405-580)は最近、超高効率太陽電池コンソーシアム(Very High Efficiency Solar Cell Consortium)に1,220万ドルの補助金を認めた。このコンソーシアムには、DuPont社やデラウェア大学が入っている。DARPAが研究者たちに開発させたいのは、無線、GPSナビゲーションシステム、暗視ゴーグルなどの戦場機器と一体化した太陽光充電器である。

 DuPont社が開発しているのは、太陽電池が発電した電気を導通させる材料と、太陽電池アセンブリを封止する材料である。封止によって、湿気、紫外線および衝撃に対して保護された、環境的に安定したパネルが得られる。

 DuPont社の貢献のひとつにSolametという材料がある。厚膜材として提供される導電性金属化材料システムである。この材料システムの目的は、変換効率を上げることにある。現実に、最近デラウェア大学は、新規の技術を用いて42.8%の変換効率を達成したと発表した。従来の記録は40.7%であった。DARPAは最低50%の効率は欲しいとしている。

 この米国デラウェア州のコンソーシアムで用いたような、シリコンウェーハ製の太陽電池は、商用太陽電池市場の86%以上を占めている。ここに摩擦の生ずる原因がある。シリコンの供給力不足と上昇する価格のため、2004年以降の商用開発がスローダウンしている。次世代技術は薄膜の採用を目指している。材料としてはアモルファスシリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、テルル化カドミウム、セレン化銅インジウム、硫化銅インジウムなどである。これらの材料は一般的にシリコンより効率は低い。ただし、かなり低コストで製造が可能である。



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