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オムロンなどCIP陣営4社、三菱包囲網を形成
[2008年01月号]
SCF展開幕の1週間前に、オムロン、富士電機機器制御、日立産機システム、横河電機の4社は、FAネットワーク分野でセンサ、アクチュエータレベル(SAN)のオープンネットワーク標準規格CompoNetの普及を推進することで共同すると発表し、SCF会場の4社それぞれのブースで同規格に準拠したPLC(プログラマブル・ロジックコントローラ)を出展した。
CompoNet・CIP推進で共同戦線
日立産機システムブースのCompoNet展示:上段左から日立、オムロン、富士電機機器制御、横河電機のPLCを横一列に配列している
CompoNetはオムロンが開発提案した技術規格で、2007年2月にCIP(Common Industrial Protocol)の普及推進を主導する業界団体ODVAがセンサ、アクチュエータレベルの標準としてグローバルに仕様を公開した。ODVAの標準化活動はOpen DeviceNet Vendor Associationの名称が示すとおり、米Rockwell Automation社が開発したフィールドレベルネットワークDeviceNetに、IEEE802.3標準イーサネットの物理層/データリンク層をベースとして通信プロトコルCIPを採用したことに端を発している。
CIPは40近いプロファイルをオートメーションデバイス向けに規定し、複数ベンダ間のインターオペラビリティをサポートするよう設計されている。標準イーサネットTCP/IP上で特殊な通信デバイスの追加を必要としないオープンなグローバル標準規格として、CIP利用を軸にコントローラーレベルのEtherNet/IPからCIP Motion、DeviceNet、CIP Safty、CompoNetの標準規格を整えてきた。
国内SAN市場で最も普及しているのはCC-Link協会(CLPA)が推進するCC-Link/LTだが、オムロンはじめ4社は、CompoNetの推進を軸に、CIPネットワーク展開で共同戦線をはり、発表されたばかりのCC-Link IEに対しても、EtherNet/IPを押し出して対抗する姿勢を鮮明にした。4社は、4社以外の国内PLCメーカーにもEtherNet/IPとCompoNetの採用を推奨し、CIPネットワークの業界標準化で協同するほか、4社を中心にソフトウエアの共通化、相互接続性、相互運用性を高めるための検討を始める計画を明らかにしている。
これまで三菱電機が中心となり開発・推進してきたCC-Link系の規格に対し、国内で別の規格を押し出してこれほど対決姿勢を鮮明にした企業グループはなかったため、SCF展ではもっぱら4社の共同は「三菱包囲網」を印象づけることになった。
シュナイダー参画のインパクト
三菱がCC-Link IE発表記念セミナーを催したのと同じ日に、ODVA日本支部は、オムロン、シスコシステムズ、ロックウェル・オートメーションの協賛で「CIF Forum Japan2007」を催した。基調講演ではODVAのKatherine Vossエグゼクティブ・ディレクターがCIPネットワークファミリ向けにすでに約1,000件のベンダIDが申請・発行されたことを紹介するとともに、4月に仏Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)が幹事会社としてODVAグループに参画したことの意味の大きさを強調した。
調査会社ARCアドバイザリーグループによれば、2005年の産業用イーサネットの出荷ベースでODVAのCIPファミリとシュナイダーが推奨してきたModbus/TCPグループを併せると、全世界の50%を超える一大勢力となる。またシュナイダーグループの参加により275社強のグローバル企業がODVAに属し、世界の36%のPLC市場を占めるという。
ODVAでは次期CIPネットワークライブラリ第7版でModbusデバイスをCIPに統合するための規定を発行する準備を進めている。これとともに、シュナイダーは08年に既存のModbus/TCPデバイスへの接続性を組込んだ次世代EtherNet/IP製品を発売する計画を明らかにしている。
調査会社ARCアドバイザリーグループによれば、2005年の産業用イーサネットの出荷ベースでODVAのCIPファミリとシュナイダーが推奨してきたModbus/TCPグループを併せると、全世界の50%を超える一大勢力となる。またシュナイダーグループの参加により275社強のグローバル企業がODVAに属し、世界の36%のPLC市場を占めるという。
ODVAでは次期CIPネットワークライブラリ第7版でModbusデバイスをCIPに統合するための規定を発行する準備を進めている。これとともに、シュナイダーは08年に既存のModbus/TCPデバイスへの接続性を組込んだ次世代EtherNet/IP製品を発売する計画を明らかにしている。
I/O数が増えるほど有利なCompoNet
富士電機機器制御のブースでは、4社のPLCによる CompoNet接続とEtheNet/IP接続を図式化して展示
またDeviceNetとの比較で、DeviceNetの通信サイクル(10ms以下)の遅さ、汎用ケーブルが使用できない、小点数分散でノード数が63ノードと不足、分岐タップが必要などの課題に対し、CompoNetは通信サイクルが1,000点で約1msの高速応答性能を持ち、汎用のシールド無し丸型(VCTF)ケーブルが使用可能、I/O点数最大2,560点、最大384ノードの小点数分散配置が得意で、フラットケーブルと圧接コネクタによる簡単配線・簡単分岐が可能。リピータによる幹線延長・副幹線分岐・異種ケーブル変換が可能で最高速度4Mbps、最大幹線長1,500m(93.75kbps、リピータ2段使用時)の自由度の高い配線が可能などの利点を述べた。
また特に通信サイクルに関連して、カタログ値比較ながら「ポーリング方式のフィールドバス(12Mbps)に対して、マルチキャスト方式による同期出力を採用したCompoNet(4Mbps)の方が、I/O点数(ノード数)が増えるほど高速に通信できる」とスレーブが増えるほど有利になるCompoNetの特性を紹介した。
さらに西崎主事は「CompoNetは、EtherNet/IPよりも小点数のI/Oを簡単・高速につなぐことを目的としており、両方を組合せることで効果の最大化が期待できる。これまでの部分最適には限界があるだろう。工場全体をひとつにつなげることが、今後追求されるようになる。ODVAはCIPファミリの拡張を通じてユーザーの資産を継続することを保障するところに価値がある」と語った。
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