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プラグインハイブリッド元年は2010年?

[2008年03月号]

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Saturn Vueのプラグインハイブリッドコンセプト。プレス発表会で登場したものの、会場内での展示はなかった
提供:GM

 北米最大の自動車イベントといえば、毎年1月に米国ミシガン州デトロイトで開催される「北米国際自動車ショー(NAIAS)」、通称デトロイトモーターショーである。GM、フォード、クライスラーのビッグ3が新車やコンセプトモデルを発表する場として例年注目を集めているが、2007年に引き続き話題となったのはハイブリッドをはじめとした環境対応自動車である。

 07年はプラグインハイブリッドのコンセプトカー「Chevy Volt」(本誌07年5月号Cover Story参照)を出展したGMだが、08年のショーではプラグインハイブリッド車を10年までに市場投入する方針を明らかにした。

 「Saturn」ブランドのプレス発表会で、08年末発売の低速走行時と高速走行時ともに燃費向上が図れる「2モードハイブリッド」を採用した「Saturn Vue Green Line 2 mode」を発表し、あわせてSaturn Vueベースのプラグインハイブリッド車のコンセプトカーを披露した。市場投入するプラグインハイブリッド車も、2モードハイブリッドを採用する予定。

 リチウムイオン電池は現在開発中で、家庭用110V電源では4〜5時間で満充電となり、16kmの電動走行が可能になるという。64kmというVoltの電動走行距離の4分の1にすぎないが、量産投入できる自動車用リチウムイオン電池の現時点での性能限界を示す現実的な数値でもある。

 ハイブリッド車の製品展開で先行するトヨタ自動車も、10年までにプラグインハイブリッド車を開発し、官公庁や公共交通機関などのフリートユーザー向けにグローバル販売を開始することを発表した。性能に関する具体的な数値は明かされなかったが、リチウムイオン電池を採用する。ショー会場には、07年7月からの公道走行試験で使用しているニッケル水素電池を採用したプリウスベースの開発モデル「トヨタプラグインHV」を展示した。

 独Daimler社との会社分割後初のデトロイトモーターショーを迎えたクライスラーは、電動走行距離402kmの「Dodge ZEO」、BLUETECクリーンディーゼルを搭載する「Jeep Renegade」、水素燃料電池を搭載する「ecoVoyager」の3台の電気自動車コンセプトモデルを発表した。先進技術開発を担当する社内組織「ENVI」による最初の開発モデルとなる。3モデルとも電気駆動システムはモジュール方式を採用しており、パワーエレクトロニクス、200kW出力のモーター、高安定の次世代リチウムイオン電池など各技術要素を共有する。環境対応車開発の遅れを指摘されるクライスラーではあるが、08年のショーではビッグ3の中で最も野心的なコンセプトカーだったといえる。

 フォードが今回、環境対応の中核としたのは、ハイブリッドなどの電動自動車ではなく、新開発のガソリンエンジン「EcoBoost」である。SUVのコンセプトカー「Explorer America Concept」に搭載しており、ガソリン直噴機構と排気ガスを利用したターボチャージャーを組み合わせることで、通常のガソリンエンジンと比べて、燃費を20%向上し、CO2排出を15%削減できるという。09年から量産採用し、その後5年間でEcoBoost搭載車50万台を北米市場で販売する方針だ。

 環境対応が注目される一方で、各社が発表した2008年の新車といえば、フォードの「F-150」、クライスラーの「Dodge RAM」などのピックアップトラック、GMの「Saab 9-4x BioPower」、トヨタの「Venza」、ホンダの「Pilot」、独BMW社の「BMW X6」、独Daimler社の「Mercedes-Benz GLK」などのSUVが中心だったことも、北米市場の自動車ショーであることを印象づけた。

(朴 尚洙)



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