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ロボット開発の要件

Kamran Shah氏 米National Instruments社

[2008年03月号]

センサーとアクチュエータの適切なインターフェースが鍵


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Kamran Shah氏は、米National Instruments社のLabVIEW製品マネージャーである。

 ロボット開発においてセンサーやアクチュエータを適切に使用するには、なぜ適切な開発プラットフォームで行わなければならないのか。その理由について、米National Instruments(NI)社でグラフィカル開発環境「LabVIEW」を担当するKamran氏に説明してもらった。

ロボット市場の将来をどのように捉えているのか?
 これまで誰もが、自動車のようなロボットアームを使った製造の自動化について考えて来たし、最近ではロボット掃除機やデンマークLEGO社の「MINDSTORMS NXT」のような玩具が家庭内で見られるようになってきた。

 自律運転型車両の分野にも軍がかなり大規模な投資をしているし、毎日の生活の中でそれらの技術のいくつかをわれわれはかいま見ているはずだ。これからの10年の間に、ロボットあるいはロボットの構成要素が我々の暮らしの中にどんどん登場して来るに違いない。

ロボットを開発する人が考えるべき重要なポイントは何か?
 基本的に技術者は、センサーとアクチュエータとの間で適切なインターフェースを取るようにしなければならない。これらにはアナログ入出力、ディジタル回線、GPSセンサー、LIDAR(Laser Intensity Direction And Ranging)機器、カメラ、モーター、自動車で利用されているCAN(Controller Area Network)インターフェースなどが含まれる。

 このことは、どのロボットシステムであってもソフトウエアが重要な要素となることを意味している。異なる種類のセンサーを1つのロボットシステムに組み込まなければならないのは確実で、開発者はこの事態に対応できる開発プラットフォーム利用について認識する必要がある。また、基本的なフィルタから複雑な画像処理まで、ロボットシステムのアルゴリズムを組み合わせる必要もある。ロボットの中枢としては、PCから組み込み型コントローラまでいろいろあり得る。

 初期のプロトタイプの設計開発についてはPCの利用が、動作するプロトタイプについてはリアルタイムの組み込み型コントローラでの運用が便利である。NI社が「LabVIEW」を展開する上でこの点に注目しており、LabVIEWの命令コードはPC上でも、リアルタイムの組み込み型コントローラでも動作し、ロボットの制御システムにおける確定的な実行処理を保証する。

ロボット技術を可能にするキーテクノロジーは何か?
 ロボットは本質的にパラレルで動作を行う。従来のシングルコアシステムとマルチタスクOSでは、同時に動作するアプリケーションの異なる部分の状況を確認するために、タイムスライスを割り当てている。これで十分なアプリケーションもあるが、多くの動作が実行される場合や高速の応答が必要な場合には、パラレルアーキテクチャ(並列演算処理技術)が非常に重要になる。

 マルチコアプロセッサやFPGA(Field Programmable Gate Array)はロボットに非常に役立つ技術である。「LabVIEW Real-time」を使ってマルチコアプロセッサを動作させる場合、開発者はロボット制御アルゴリズムを1つのプロセッサコア上に分離して必要とされるループ速度で確実に動作させることが可能であり、それ以外のプロセッサコアには優先度の低い複数のタスクの実行をさせたり、特定の信号処理に利用することができる。

 FPGAを使うのであれば、開発者はアプリケーションを並列的に実行させる複数の部分をFPGAの構造が許す範囲で定義できる。しかし、FPGAの課題は、プログラムするために専門的なVHDLプログラミングの知識が必要なことである。「NI CompactRIO」などFPGAベースシステムにおけるグラフィカルプログラミングをサポートする「LabVIEW FPGA」では、ロボットの専門家がVHDLに精通していなくても、FPGAの並列処理を利用できるようにすることに注力した。

最近のロボット開発で注目している事例は?
 バージニア工科大学のRoMeLa(Robotics and Mechanism Lab)は、サッカーをプレーする自律駆動する人型ロボット「DARwin」を開発し、ロボットの国際サッカー大会「RoboCup」の自律ロボット部門に、米国から初めてエントリーした。また、同大学が米TORC Technologies社と共同開発した自律車両は、DARPA(米国国防高等研究局)主催のロボット車両レース「アーバン・チャレンジ」(本誌p.49からの記事を参照)で第3位になった。画期的なのは、両アプリケーションともコンピュータ科学者ではなく、主に機械エンジニアによって開発されたことである。NI社のLabVIEWの目標は各分野の専門家を支援することであり、また学生たちの成功に貢献できるのは格別の喜びである。



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