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材料コストを削れ
[2008年03月号]金属やプラスチックの価格が上昇し、材料の変更によるコスト削減効果が高まる中でGMが採用した新戦略とは?
GMのポンティアック・ソルスティスの各所には、シートモールディングコンパウンドが使われている。
提供:GM
鉛の1トン当たりの価格は、03年に500ドルだったのが、07年8月には3,400ドルまで上昇した。ニッケルは、03年5月に1トン当たり7,000ドルだったのが一時は5万ドルまで値上がりし、現在は2万8,000ドルとなっている。コバルトは04年に1トン当たり1,250ドルだったのが一時は7万4,000ドルに達し、現在は5万ドルに落ち着いた。
結果として、OEM企業の収益率が圧迫されて来たことから、材料や製造プロセスの変更によってコストを抑えることに関心が集まっている。また、こうした新戦略は品質の向上や設計の簡素化に結びつく場合もある。
新たな材料戦略の採用に積極的な企業の1つに、米General Motors社(GM)がある。同社でサプライチェーン統轄業務の先頭に立つBo I. Andersson氏は、このほど行った記者会見の中で、昨今の材料費の高騰に“大きな懸念”を示し、GMは高価な材料を他の材料に置き換える機会を模索していると語った。
Andersson氏はDesign News誌へのインタビューに対して、GMは自動車を設計する前の段階から幅広い材料の選択肢を確立して、将来的に各種材料の間で価格に不均衡が生じた場合には、材料変更によって対応できる体制を整えることに注力していると話した。同氏は言う。「われわれは、何か事が起きる前から複数の選択肢を持っておける方法について考えるようにしている。当社のあるグローバルプログラムでは、(実際に車両を設計する前に)プラスチック製の燃料タンクの他に、鋼製のタンクもオプションとして用意した」。過去20年間の自動車用多層プラスチックタンクの普及を考えると、これは思い切った変化だ。
プラスチックは軽量で設計の自由度が高いだけでなく、他にも多くの利点を備えている。すでに1993年の時点で、乗用車の約4分の1は金属以外の材質の燃料タンクを搭載していた。GMのこうした新戦略の背景には、2つの理由がある。「当社ではプラスチック製燃料タンクを10年間使って来たが、樹脂の価格も上昇を続けてきた。また、われわれは輸送コストも重視しており、購入品のコストはすべて陸揚げ費込みの価格を見るようにしているからだ。鋼製燃料タンクは、組み立て工場の近くで溶接して完成できるので、輸送費を削減できる。こうしたことも重要な検討要素の1つだ」
鋼製燃料タンクを推進する企業が、数年前に「鋼製燃料タンク戦略アライアンス(Strategic Alliance for Steel Fuel Tanks)」を組織して大規模なマーケティングと技術開発を展開したが、大きな動きにはつながらなかった。その間にも、多層プラスチックタンクの改善は継続的に進められた。鋼製タンクの陣営もまた、以下の点を強調していた。
1)新しい鋼材は成形性が良く、設計の自由度も高い。
2)鋼製タンクは100%リサイクル可能で、コスト面でも競争力が高まっている。
炭化水素系素材の陸揚げ価格が大幅な上昇を続ける中で、コスト面でも鋼には強みが出てきている。
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