19世紀終盤までさかのぼると、無段変速機(CVT)が当時のいくつかの車両で見受けられ始める。ほとんどの設計は、2つのV字溝プーリによるもので、一方が可動式でもう一方が固定されており、油圧駆動によって可動プーリの溝の間隔を変化させる。ベルトが低位置から高位置に上昇することでギア比が変わり、無段階変速を実現している。この無段階モーションのおかげでエンジンの出力カーブへの CVTの適合が可能になり、その結果燃費が向上する。それが今日の自動車への CVT利用増加の主だった理由になっている。
発明家の John Pellegrino氏の考案した、完全機械式設計のコンセプトには、効率と信頼性の向上などベルト駆動式の CVTを凌駕するいくつかの利点がある。
Pellegrino氏の設計は複数のアームを持つ平歯車からなる。このアームは動くことが可能であり出力歯車のかみ合い点において正しいピッチを維持する。カム駆動機構がテーパーピンを抜き差しすることで平歯車のアームの間隔を調節し、変更する。最適な機械的な動きを生み出すため、一連のカムがボールベアリンングまたはカムフォロアを使用して動き、摩擦を減らす。変速レバーを使用することでこのカム駆動機構を操作してテーパピンを適切な位置に移動し、異なるギアセットにかみ合わせることなく連続的な変化を実現する。
この設計は純粋に機械的なものであり、電気または油圧的な機構やインターフェースといった効率を下げるものを必要としない。Pellegrino氏の予備分析および外部からの検討では、この方法は既存のベルト式 CVTに代わるものになりうることが示された。「これはカムで操作するものであり、カムフォロアはすべてボールベアリングまたはローラーベアリングでかなり効率が良い」と Pellegrino氏は語る。「この設計で最も重要な点は、最適な結果を生み出すためのカム機構の設計である。それが難しいところなのだ」
Pellegrino氏の主張によれば、この部分は簡単ではないが、同氏にはこのカム機構をどのように動かせばよいのかについてかなり良い構想があるとのことである。ただしまだ改善への努力が必要である。
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無段変速機の新しい手法
完全機械式の設計で効率を向上
[2008年04月号]
ギア変更のしくみ
(A)調整可能な入力側平歯車と、それにかみ合う調整機能を持たない内歯リングギアからなるギアセットが、完全機械式の無段変速機を構成する基礎となる
(B)テーパーピンを抜き差しすることで、平歯車の直径が変化する
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