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金型温度の非定常解析ニーズに 応える
[2008年05月号]樹脂成形用の流動解析が一段と高精度化
セイロジャパン
システム部Marketing 営業課
後藤昌人マネージャー
(聞き手:甲斐真一郎)
CAE で注目する機器設計のトレンドは?
概念設計から詳細設計に進み、機能・構造設計、製造設計へと過程をたどる機械設計者にとって、できるだけ早い段階で、手軽に設計中の製品に関する確度の高い情報を得ることが課題となっている。この前倒し、あるいは開発設計のフロントローディングの傾向は顕著で、これに対応しようとして、CAE ツール開発にも動きがある。
また設計技術をDelight、Better、Mustの3 段階に分けてみると、日本ではこれまで改善し機能を付加しながら順次バージョン更新していくようなBetter 設計が主流を占めてきた。しかし今後は市場や購入者に付加価値によってインパクトを与えるDelight 設計と、コストを切り詰めながら必要機能を堅実に実現するMust 設計の2 領域が拡大するといわれている。この動きにCAE ツールベンダも対処しようとしている。
また設計技術をDelight、Better、Mustの3 段階に分けてみると、日本ではこれまで改善し機能を付加しながら順次バージョン更新していくようなBetter 設計が主流を占めてきた。しかし今後は市場や購入者に付加価値によってインパクトを与えるDelight 設計と、コストを切り詰めながら必要機能を堅実に実現するMust 設計の2 領域が拡大するといわれている。この動きにCAE ツールベンダも対処しようとしている。
樹脂設計用の流動解析の開発傾向は?
現在のCAE 活用は、生産における手戻りを少しでも減らすために、完成した設計データの検証として使用されるところが依然として主力となっている。この一方、樹脂流動解析ツールの各社では「設計CAE」と呼ぶ、操作しやすいCAE を提供して、設計者自らが解析情報を設計の初期段階から役立てる作業を支援しようとしている。
ただし現状は「設計CAE」ではやはりCAE の精度、性能に限界がある。CAE の解析データの扱いには経験が必要だが、経験がある人ほど「設計CAE」を信用していないのが実情だ。とはいえ「ないよりあったほうがいい」と言うレベルでも、その利用者は拡大する傾向をみせている。
これと同時に、樹脂流動解析のCAE に対しては、製品の高品質追及や性能競争を背景に、生産技術に使える一段高い精度要求も強まっている。コンピュータの演算能力が飛躍的に向上して、かつてはシミュレーションできなかった対象物にも解析の手法が適用できるようになってきた。
ただし現状は「設計CAE」ではやはりCAE の精度、性能に限界がある。CAE の解析データの扱いには経験が必要だが、経験がある人ほど「設計CAE」を信用していないのが実情だ。とはいえ「ないよりあったほうがいい」と言うレベルでも、その利用者は拡大する傾向をみせている。
これと同時に、樹脂流動解析のCAE に対しては、製品の高品質追及や性能競争を背景に、生産技術に使える一段高い精度要求も強まっている。コンピュータの演算能力が飛躍的に向上して、かつてはシミュレーションできなかった対象物にも解析の手法が適用できるようになってきた。
CAE が一段高い精度要求に応える事例は?
セイロジャパンは、もともと台湾が金型技術を育成する目的で国立清華大学とITRIで開発したMoldex を、日本でサポートしている。通常の流動解析がFEM(有限要素法)を採用しているのに対し、Moldex3D では、現在の流体解析で主流となっているFVM(有限体積法)を採用している。近々国内でもリリースする最新バージョンV9 では、金型の温度分布の非定常解析を始めて実現した。従来の流動解析が扱う金型の温度分布は、1 サイクルの温度分布の平均(サイクルアベレージ)しか計算できなかった。これに対して新バージョンでは、経時変化する金型温度が解析できるようになった。
なぜ金型温度の非定常解析が必要か?
今回の開発の背景の一つは、日本と台湾の独壇場となっている非球面プラスチック光学レンズ成形のニーズに応えるためだ。多くの携帯電話やPDA にはすでに300 万.400 万画素以上のカメラが装備されている。解像度が高くなるほどレンズ価格が総部品に占める比率が高くなり、レンズが全コストの3割を超えるという調査もある。
このレンズ成形では金型温度の制御が鍵を握る。レンズ成形では、肉厚でゆっくり冷却しないと複屈折の問題が出やすい。このためサイクルタイムが長く、例えば充填は10 .20 秒としても冷却には300 秒を要する。そこで型の平均温度を使用すると、精度が大きく振れる恨みがあった。
また精密コネクタなど微細成形に用途が拡大しているマイクロモールディングの領域では、電磁誘導加熱などにより型温度を瞬間上昇させ樹脂の流動性を上げ成形する手法がとられる。この高速加冷却システムの金型温度制御のためのシミュレーションが非定常解析では高精度にできる。
さらに金型内で溶融樹脂の流れが合流して融着した部分に生じる細い線(ウェルドライン)を防止するウェルドレス成形などの実現にも有効であることから、非定常の解析が求められ、その開発を実現した。
このレンズ成形では金型温度の制御が鍵を握る。レンズ成形では、肉厚でゆっくり冷却しないと複屈折の問題が出やすい。このためサイクルタイムが長く、例えば充填は10 .20 秒としても冷却には300 秒を要する。そこで型の平均温度を使用すると、精度が大きく振れる恨みがあった。
また精密コネクタなど微細成形に用途が拡大しているマイクロモールディングの領域では、電磁誘導加熱などにより型温度を瞬間上昇させ樹脂の流動性を上げ成形する手法がとられる。この高速加冷却システムの金型温度制御のためのシミュレーションが非定常解析では高精度にできる。
さらに金型内で溶融樹脂の流れが合流して融着した部分に生じる細い線(ウェルドライン)を防止するウェルドレス成形などの実現にも有効であることから、非定常の解析が求められ、その開発を実現した。
マルチコアCPUの低廉化によって、HPC の解析利用が注目されているが?
エンジニアリングプラスチックはダイカスト・金属の置き換えであり、当然ながら強度と反りの問題が重要となる。強度を補うためにファイバを織り込んでいるが、ファイバは層によって向きが異なる。ファイバ材の織り込み具合と樹脂流動とのシミュレーションには連成解析が必要となる。この種の複雑な連成に対する要求は確実に増加する傾向にある。
その演算の効率を高めるために並列処理コンピューティングに対応したCAE の需要が今後確実に増加していくだろう。
その演算の効率を高めるために並列処理コンピューティングに対応したCAE の需要が今後確実に増加していくだろう。
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