MACHINE DESIGN

賛否両論:
マシン搭載型コントローラ

[2008年05月号]

耐環境性を強化することにより、マシン搭載型制御装置の用途が拡大している


By C.G.Masi Control Engineering 誌
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IP67 準拠の筐体を小型化し、制御用電子装置をマシン上に搭載可能とした
提供: Yaskawa Electric America

 マシン上に制御装置を設置することは、新しいことではない。機械的な制御システムは、制御するマシンの上に必然的に設置されてきた。制御を機械的な結合を介して行っていたため、そうせざるを得なかったのである。電気駆動の機械装置用の手動制御は、作業者が操作しやすいように、産業機械の上に設置されてきた。それ以外の所に設置する理由もなかった。

 CNC 金属成形機のような自動産業機械が1960 年代に登場してから、切削ヘッドなどの高速移動部品のすぐ近くなどの危険な場所から制御装置を遠ざけるべきだと考えられるようになった。その後、電子制御が高度化するにつれて、機械設計者は制御装置をマシンから遠ざけ、別のキャビネットに入れて極端な高・低温や埃や液体の飛沫などから保護するようになった。

 米Beckhoff Automation 社の社長Graham Harris 氏は、「マシン上に設置する制御装置は、制御市場ではユニークな領域」だと言う。「制御装置をマシン上に移動し、キャビネットの数と関連する配線を減らすという考え方は、以前からあった。しかし、保護等級IP65/67 準拠の筐体を設計する上で、技術的な制約から内部に実装するデバイスを最小限にしてきた。電源やモデム、安全リレーなどのデバイスは、筐体に内蔵されていなかった」と語る。

 IEC 60529 標準で定義されているIP コードは、固形物、埃、水の侵入や不測の接触から装置を保護するレベルを定めている。IP65 は埃が入る余地がない“防塵”を定義し、水の飛散や接触から完璧に保護することを意味する。IP67 も同様の要件を定義しているが、さらに水深1m の防水構造を要求している。

 Beckhoff 社などの自動化システムのベンダーはこのところ、マシンから制御装置を遠ざける傾向とは逆に、産業用電子機器のパッケージの耐環境性を強化し、マシン上に制御装置を設置し始めた。システム・インテグレーターは、これにより電路を短くし、スパゲッティのような配線の相互接続を整理できるようになった。

 米Siemens Energy & Automation社のET 200pro CPU はその一例である。IP65/67 準拠のマシン上に設置可能な制御装置で、キャビネットがなくても洗い流せる場所に搭載でき、-25℃から55℃という広い温度範囲で運用が可能である。

 米Danfoss Drives 社のFCD QDriveは、IP66/NEMA 4X 対応の密閉型ドライブで、壁に掛けたり、レールに乗せて移動でき、モーター自体の上に設置することもできる。

 モーター上に搭載できる制御装置としては、独Bosch Rexroth 社のサーボモーターとドライブを統合したIndraDrive Mi がある。この製品は、精巧な温度管理により、完全密閉型の電子駆動装置をモーターケースの上に直接設置可能とした。ドライブ内で発生した熱は、伝導でモーターケースに流れ、またドライブ上部のヒートシンクからも周囲に放散される。

 モーターにドライブを乗せて一体化することで、配線を大幅に減らしている。IndraDrive Mi は、複数のモーターに対して、電力と制御伝達機能を防水コネクタでデイジーチェーン状に連結でき、銅の使用量と複雑さを軽減し、防塵防水の要件を満たしている。



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