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電池技術で競い合う
自動車開発
[2008年06月号]
プラグイン・ハイブリッド用電池の開発は、自動車業界にとっていまだ未知の領域といっていい
ガソリンにはリチウムイオン電池の80倍、鉛電池の250倍エネルギーが詰まっている
ところが、そうは問屋がおろさない。自動車の排気ガスが地球温暖化の元凶とされ、石油の安定供給に対する懸念が表明されている状況を受け、自動車業界は電気自動車の開発意欲を再び高め始めた。そして、代替エネルギー候補のど真ん中には依然として電池が居座っている。「中心は電池だ」と、米General Motors社(GM) Research Labsの材料プロセス研究所の所長Mark Verbrugge氏は言う。「我々は必要とされる技術の全てを理解している。ただし、電池だけを除いて」
実際、電池はいまだにかなり未解明な技術領域である。しかし、自動車メーカーに待っている余裕はない。GMは、「Chevy Volt」の2010年の発売を約束した。Chevy Voltはリチウムイオン電池を用いる“プラグイン・ハイブリッド”車である。その一方で、トヨタ自動車と米Ford Motor社(フォード)はプラグインの開発を進め、米Chrysler社(クライスラー)は数台のダッジ・スプリンター(Dodge Sprinter)プラグインをテスト車に加えている。これらの開発事例は、すべて電池から動力を得る。
しかし、疑問は残る。現在の電池技術は電気自動車の市場を維持する力があるのだろうか。電池に充分なエネルギーを詰め込むことができるのか。コストは充分低いのか。耐久性はあるのか。安全なのか。
その答えは複雑かつ多様である。しかし、自動車エンジニアと電気化学者が同意する点がひとつだけある。大型ですべての機能を持つ、電池で駆動する自動車は、まだ実現不可能だという点だ。エネルギー密度はまだ低く、走行距離は短く、充電時間は長すぎる。いまだに航続距離480km(300マイル)、満充電時間15分という電気自動車を製造できたという事例はいない。現状では、電池では内燃機関を置き換えることはできないのだ。
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