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ダッソー、V6で集団の知性を製品開発に活用

PLMユーザーイベント「2008 JCF」より

[2008年07月号]

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V6上の3D Liveの画面例。アセンブリモデルの中のある部品を探す場合、部品名が分からなくても3Dをメディアとして視覚的に探していくことが出来る
提供:Dassault Systemes社



IBMのAlbert Bunshaft
バイスプレジデント

DSのBernard Charles社長

 日本アイ・ビー・エム(IBM)と仏Dassault Systemes社(DS、Bernard Charles社長)は、6月9日と10日の2日間、東京で開催したPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)ユーザーイベント「2008 JCF」で、DSの次世代プラットホーム「V6」の紹介を含めた新たなPLM製品戦略、両社のPLM分野におけるビジネス戦略について発表した。同イベントには1日半で4,000名強が参加した。

 DSのBernard Charles社長は、「3Dを使って“First Life”を構築できるだろう。バーチャルな世界を構築して、それを現実の世界につなげていく。皆、Second Lifeは知っていると思うが、DSはFirst Lifeを作っていく。Collective Intelligence(集団の知性)を活用し、重要な情報をつないでいき、First Lifeを可能にしていく」と語る。DSは、消費者の体験から革新が生まれるとして、消費者からのフィードバックを製品開発に取り込むことをPLM2.0 の核と考え、V6では3Dをメディアとしてこれを実現しようとしている。また、バーチャルの世界と現実の世界が矛盾しないようにしようとしている。DSの言うデジタルモノづくり2.0は、「コミュニティのパワーを集め、交流(インタラクション)を進め、バーチャルな世界を使いながら生活の質を改良していく」(Charles社長)というもの。

 DSは、V6製品CATIA V6、ENOVIA V6、SIMULIA V6、DELMIA V6をすでに市場に提供し始めている。V6ではENOVIA Matrixを核としてCATIA、SIMULIA、DELMIAを使えるようになっている。V6についてCharles社長は、「V3はメインフレーム、V4はUNIX、V5はWindowsをベースにしているが、V6はオンラインをベースにしている。例えば、V6を使うとバーチャルの自動車を世界の一つのロケーションでグローバルなコラボレーションをしながら作ることができる。データの複製や移動が不要である」と説明する。

 DSは、PLMを自動車や航空宇宙、造船のほか、コンシューマ・パッケージ・グッズやライフサイエンス、環境、エネルギーの分野にも拡げている。現在、同社は世界中の11業種100,000社の顧客を抱える。「08年末には、ユーザー数が200万になるだろう」(Charles社長)。

 V6では、3DVIAがアーキテクチャのコアとなっており、消費者は3DVIAを使うことで、V6のオンラインのパワーを利用できる。この技術を使って、 DSは11業種の生産者と消費者の距離を縮めていく。「将来的には世界中のメーカーの製品開発プロセスにおいて、この技術が設計の中心になり、消費者のフィードバックがより活用されるようになるだろう」とCharles社長。

 Charles社長によると、DSは顧客に近いところで、価値の高いアプリケーションを提供するため、IBMとの協業をさらに強化し、新しいIBMのインフラやコンサルティングサービスを活用していくという。また、特殊なアプリケーションに特化した営業も育成していくという。

IBMプロ集団によるサポート

V6で追加されたCATIA Live Shape機能の画面例。画面上のモデル上でスケッチを描いて、面を押し出すだけで形状ができる。形状のコピーや延長などのいろいろな操作を画面上に出てくるデザインロボットを使うだけで簡単に行える
提供:Dassault Systemes社

 米IBM社PLMソリューションズのAlbert Bunshaftバイスプレジデントは、「私のチームの使命は、DSの製品を推進し、それを顧客に提供することである。DSの製品をIBMの製品、スキルと組み合わせることで、顧客とともに新世代へ入っていきたい」と語る。

 IBMはこうした能力を顧客に提供するため、世界中に1,100人以上のPLMのコンサルタントを抱えている。また、PLMのリサーチに特化した60人、 1,700社のシステム・インテグレーター、10,000以上のサービス提供者、さらに、470人のエンジニアリングおよびテクノロジー・サービスのプロがいる。

 「これらすべての人材は、PLMに特化し、40万人以上のIBMのプロ集団と協業している」(Bunshaftバイスプレジデント)。

 IBMは、これらを管理するためにPLMセンター・オブ・エクセレンスを世界9カ所に開設した。センター・オブ・エクセレンスは、SOA(サービス・オリエンテッド・アーキテクチャ)の普及を加速している。顧客がSOAをどのように活用できるのか、どのように実施するのかについて支援している。DSのV6 製品は、このSOAに基づいている。PLMセンター・オブ・エクセレンスの一つは、神奈川県大和市にある。「顧客は主要なIBMのPLMの製品がいかに DSのアプリケーションにフィットするのか、理解が深まる。ソリューション・アーキテクチャの設計と提案、デモンストレーション、技術検証、プロトタイプ開発を支援している。センター・オブ・エクセレンスがまず実証した上で、顧客の環境に持ち込み、それを実施することになっている」とBunshaftバイスプレジデントは語る。

(大村泰憲)



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