リニアエンコーダ
最新トレンド

[2008年07月号]

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アブソリュートで先行

ミツトヨの画像相関2次元エンコーダMICSYS



ミツトヨ 田中グループ長

 ミツトヨは、主力事業の3次元測定機に用いるリニアエンコーダの自社開発を1970年から開始した。外販を開始したのが75年で、82年からは清原製造部(栃木県宇都宮市)で一貫生産を行っており、現在の生産能力は月産7,000軸である。

 同社営業本部特機営業部特機1グループの田中朋夫グループ長は「3次元測定機などの自社製品開発で顧客の求めに幅広く応えるためには、基幹部品のリニアエンコーダにも幅広い技術対応力が必要になる。光電式以外にも、静電容量式、電磁誘導式などさまざまな技術を揃えていることが強みだ」と話す。

 同社は、88年に電池バックアップ方式の「AT31/41」を、90年代前半には完全アブソリュート方式の「AT35」を業界に先駆けて市場投入して以降、主力製品はアブソリュートエンコーダである。現行製品は、最高分解能0.005μmの「ABS AT500」をはじめ、受光素子をアレイ状に配しアナログICも組み込んだ受光デバイス「フォトダイオード・アレイ」を使用して、汚れに強い1つの走査窓の検出原理になっている。また、2005年には、電磁誘導式の位置検出方式により、目盛と検出器を分割して設置できる「ABS ST700」の販売を開始。さらに、08年6月には、レーザー光を物体表面に照射した時に起こる拡散反射「レーザースペックル」のパターンを画像相関法で検出し、面内の2次元変位を1nm分解能で非接触検出できる2次元エンコーダ「MICSYS」を発表した。測定範囲は±100μmと狭いが、XY軸の変位を同時に測定できることから、ステージ位置の再現性評価などでの利用を見込む。

 超高分解能製品の開発では、高精度化に取り組む方針。「ホログラム回折格子を使った最高分解能0.625nmの製品の精度は0.1μmだが、今後は分解能を高めるとともに、レーザー干渉計の数nmを目安にした高精度化も進める」(田中グループ長)という。

LED表示で製品組み込みを簡素化

レニショー ベネット課長

レニショーの最新エンコーダシリーズTONiC

 英Rolls-Royce社の航空機用エンジン向けの3次元測定機を開発していたRenishaw社が、自社製品に用いていたリニアエンコーダの外販を開始したのは1989年。目盛と検出器を別々に設置するオープンタイプのインクリメントエンコーダを中心に展開してきた。

 同社エンコーダの検出原理は、回折格子を利用した独自の技術となっている。日本法人・レニショーエンコーダグループのティム・ベネット課長は「一般的に、オープンタイプの取り付けはセットアップ冶具やオシロスコープを使って30分はかかる。当社の製品は独自の検出原理と専用のASICにより、検出器の LED表示を見るだけで接続状態を確認できるので1分で装着が完了する」と話す。

 最新の「SiGNUMシリーズ」では、目盛内に基準点を設けることで幅を小さくし、原点復帰も双方向で行える「IN-TRACオプテイカルリファレンスマーク」を採用。半導体製造装置向けの「RELM」は、国内メーカーの要望を受けて目盛のベース材料を低コストのインバー材とした。トップシェアのFPD 製造装置向けでは、巻き取り可能なスチール製ながら、5m移動時の絶対精度が±4μmとガラス製目盛よりも高精度な「RSLM」を展開している。

 2008 年7月には、既存の金メッキ目盛のリニアエンコーダ「RG2」に、IN-TRACなどSiGNUMの技術を取り込んで、コストを抑えながら性能を向上した「TONiCシリーズ」を発表する予定だ。需要の拡大しているアブソリュートエンコーダについても「英国本社で開発中」(ベネット課長)という。



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