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火星に生き物を探せ!

[2008年07月号]

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溶存塩の分析

火星の土のサンプルは、回転式ガス分析装置によって熱される
提供: NASAフェニックス火星探査プログラム

エポキシは航空機用の複合材料に多用されるが、宇宙航行にともなう厳しい条件には十分に対応できない
提供: ジェット推進研究所



質量分析計の最終的な配線作業を行うDave Hamara氏
提供: NASAフェニックス火星探査プログラム

LIDARはレーダーと同じ機能を持つ装置だが、電波の代わりにレーザー光パルスを利用する
提供: NASAフェニックス火星探査プログラム

 「顕微鏡・電気化学・伝導度解析装置(MECA)」(http://rbi.ims.ca/5711-541)は、フェニックスに搭載される他の多くの装置と同様に、元々は中止された2001年のミッションのために考案されたものだった。この装置には4つの湿式化学実験装置が含まれ、20種類の電気化学センサーを搭載した容器内で土壌を水に溶かして分析する。これにより、pH値、溶存酸素、塩類および鉱物の量が特定される。MECAは、Michael Hecht氏が率いるNASAのジェット推進研究所(JPL)のチームが製作した。タフツ大学化学科の教授Sam Kounaves氏は、フェニックスの共同研究員で、MECAの4つの湿式化学実験装置のプロジェクトリーダーを務めている。タフツ大学からこのプロジェクトに参加した機械工学専攻の学生Jason Kapit氏は言う。「ビーカー内の溶液には、土壌中の塩分が溶け出す。土壌中から溶け出した塩分を調べれば、火星における水の来歴を知る手がかりになる」

 MECAの上半分のモジュールは、チタン材料にフッ素ポリマーコーティングを施した密封容器で、この中には滲出溶液が蓄えられる。反応容器には、エポキシ成型品が使われている。将来の実験では、ポリエーテルイミド「Ultem」(http://rbi.ims.ca/5711-542)を構成素材に採用した反応容器が使われることになっている。

 MECAには、土壌の温度と熱特性を測定するために、3本の小さな突起を持つ熱伝導度および電気伝導度測定プローブが搭載されている。これらの突起は導電率を測定できるので、掘削中の湿度の変化を捉えることも可能だ。

 火星では、粒子の表面上に付着した塩水の薄膜の状態で、凍結していない水分が存在する可能性がある。こうした水が存在するかどうかは、導電率の測定によって確認できる。このプローブは、米ワシントン州プルマン市のDecagon Devices社によって製作された。

 他には、気象観測ステーション「MET」が搭載される。METは、火星が冬を迎えて使用不能になる2008年11月までの間、アイスキャップ部分の天候を記録し続ける。METの内部にはレーザー式の画像検出装置「LIDAR」が含まれ、大気中の粒子の数を測定する。LIDAR担当チームには、カナダ宇宙機関、ヨーク大学、アルバータ大学、ダルハウジー大学、フィンランド気象協会、カナダのOptech社ならびに地質調査所が参加している。製作は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州リッチモンドにあるMacDonald Dettwiler and Associates社が担当している。

 この他に、フェニックス探査計画に参加している主要なパートナーとしては、プロジェクト全体の統括役を務めるJPLと、飛行システムを統括する米Lockheed Martin Space Systems社がある。

 JPLの役割の1つは、火星に到着するまでの10カ月の間、コマンドシーケンスを送信してデータを受け取るNASAの深宇宙探査用通信ネットワーク「Deep Space Network」のインターフェースを提供することである。Lockheed Martin社は、Ed Sedlivery氏をリーダーとして宇宙船の建造にあたった。同氏は、中止された「2001マーズ・サーベイヤー計画」もチーフエンジニアを務めていた。

 Lockheed Martin社でプログラムの副マネジャーを務め、フェニックス着陸機の大気圏突入と下降、着陸を担当するTim Gasparrini氏は言う。「基本的な構造と飛行に関連する電子システムの大半は、2001年の着陸計画と同じものだ。部品の一部と断熱システムを変更し、フライトソフトウエアについては多くの修正を行った。また、宇宙船の飛行用アルゴリズムにもいくつかの変更を加えた」

 着陸機は約350kg(772ポンド)の重さがあり、高さは約2m(7フィート)で、ソーラーパネルを開くと全長は約5.5m(18フィート)になる。科学実験デッキの大きさは、直径が1.5m(5フィート)である。着陸機には、発熱しながら水素と窒素とアンモニアに分解するように設計されたヒドラジン燃料による一液式推進システムが使われている。実験装置は、着陸機の逆噴射によって地表に付着するアンモニア分を考慮に入れるようになっている。今回の着陸機は、エアバッグの使用を最初から検討していない。



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