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センサー技術が目白押し

無線センサーと産業用振動センサーがSensors Expo 2008の会場で話題に

[2008年09月号]

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NIのCharlie Stiernberg氏は、LabVIEWドライバで捉えた4つの異なる無線信号の1つを指さしている

 イリノイ州で6月9日から11日に開催されたSensors Expo 2008(センサーズ・エキスポ2008)(http://rbi.ims.ca/5717-531)は、マサチューセッツ工科大学のJames McLurkin博士がハリウッドが制作したロボットの映像や、ゴキブリの検知能力、アリやミツバチの集団行動を紹介して開幕した。McLurkin氏の Swarmbots(http://rbi.ims.ca/5717-532)を使ったドラマチックな実演で、同氏は複数のロボットを使い危険な仕事や、不潔な仕事、単調な仕事をやり遂げる先端的なロボットの利用法を示した。同氏をはじめとする講演者の発表内容や展示会から、本稿では注目が集まった2つの話題を紹介する。

無線センサー
 おそらく最も注目を集めているセンサー・アプリケーションには、無線センサーが含まれる。無線センサーの手法の多様性から生じる課題に対応するため、米 National Instruments社(ナショナル・インスツルメンツ:NI)は、さまざまな無線センサーのメーカーと協業して、機器向けのドライバを製作した。NI の遠隔データ収集(Remote Data Acquisition)担当のプロダクト・マーケティング・マネジャーのCharlie Stiernberg氏は、「数多くの企業が優れた無線技術を市場に出してきたが、それらは互いに異なることが課題である。ある企業は900MHz帯無線、ある企業はZigBee、ある企業は802.15.4を利用し、さらに完全な独自のプロトコルを使う例もあり、これらのデジタル信号システムを統合することは困難だった」と語る。

 特定のアプリケーションに必要な全てのI/Oを提供する企業は存在しないため、NIは機器向けのドライバ用の卓上機器と似たアプローチでこの課題に対処した。Stiernberg氏は、「我々は米Banner Engineering社、米MeshNetics社、米Crossbow Technology社、米Accsense社など数社とパートナーになり、当社の論理プラットフォームに関心を向けさせた」と語った。NIの LabVIEWは、これらの異なるプロトコルと通信できる。「LabVIEWは異なる通信規格の橋渡し役となり、異なる無線通信技術を使う企業の関心をまとめることを可能にした」とStiernberg氏は語る。

産業用振動検知

 このイベントで注目を集めたもう1つの分野は、障害を早期に検知するアプリケーションで、数社が紹介していた。米Analog Devices社は、自動車用加速度計の設計と製造で培った技術を活かした産業用振動センサーのADXL001(http://rbi.ims.ca /5717-533)を実演した。帯域幅を拡大したことが、このセンサーの検知性能の重要なカギとなっている。多くの振動センサーは5kHz以下で動作しているが、Analog Devices社のセンサーは、最大22kHzで動作する。このセンサーの密封されたパッケージは最も重要な機能を果たす。同社の微少製品(Micromachined Products)部門で高速加速度計担当のプロダクト・マーケティング・マネジャーであるMax Liberman氏は、「このパッケージは安全システム用に使用してきたもので、気密性とともに−40℃から125℃の動作範囲を可能にしている」と語った。このパッケージは頑丈な実装を提供する。

 米PCB Piezotronics社は、新しく特許を取得した軸受け用検出器を発表した。このDINレールに搭載されたModel 682A05は、ベアリングの回転部分の衝撃からベアリングの不具合を検知する。このセンサーユニットは、4mAから20mAの出力が2系統あり、1系統は最大加速度に比例し、もう1系統は全体の速度に比例して、信号を出力する。後者の信号は診断解析のための未加工の振動信号も提供する。

(Randy Frank、コントリビューティング・エディター)


NI、LabVIEW 8.6でFPGAとマルチコア活用を容易に

2つの異なる部品の表面にひずみゲージを付けて、ひずみを測定している例。1つのプログラムで2つの部品を同時に測定して、それらの結果も同時に表示できる
提供:日本ナショナルインスツルメンツ

 日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は8月、制御/テスト/組込みシステムのグラフィカル開発環境ソフトウエアLabVIEWの最新版「NI LabVIEW 8.6」を発売した。LabVIEW 8.5に比べ、工数削減のための機能を強化し、システム開発の生産性向上に貢献する。新版の価格(税別)は17万円から。

FPGAのプログラミングを不要に

 計測や制御用のシステムを開発する場合、計測機などとのデータのやりとりを行うFPGA(Field Programmable Gate Array)のプログラムとFPGAが取り込んだデータを演算処理するCPUのプログラム、さらにFPGAとCPUがデータのやりとりを行うためのプログラムが必要となる。

 LabVIEW 8.5では、ユーザーはこれらのプログラムを作成する必要があるが、LabVIEW 8.6ではCPUのプログラムを作成するだけでよい。Scan Modeにより、他の2つのプログラムを自動生成できるようになったからである。このため、プログラム作成工数を半分以下に削減することが可能となる。

マルチコア対応のプログラムを自動生成

 画像のノイズの除去や画像のエッジ検出など画像処理の用途では、データ量が多く、画像を上半分、下半分などに分割してそのデータの処理を行う。最近では、マルチコアを搭載したシステムの個々のコアにデータの処理を割り振り、処理後にそれぞれのデータを1つに統合するようになった。LabVIEW 8.5ではユーザーは、画像を分割し、処理後のデータを統合するプログラムを作成する必要がある。つまり、画像処理を1つのコアからマルチコアに対応させるためにプログラムを変える必要があった。一方、LabVIEW 8.6では、この分割して統合するというプログラムの変更を不要にした。LabVIEWが自動で処理を複数のコアに割り振って、結果を統合する。

 さらに、PCIボードなどのFPGAのプログラムをテストする場合、これまではそのプログラムをコンパイルするのに何時間もかかり、プログラムの動作確認などを容易に行えなかった。LabVIEW 8.6では、デスクトップPC上である程度プログラムの動作確認を行えるようにするシミュレーション機能を搭載し、時間のかかるコンパイル工程を削減できるようにした。

(大村泰憲)



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