生産設備の情報化を進める三菱電機はこのほど、現場情報と経営の情報システムとの連携にIBMが推進するSOA(サービス指向アーキテクチャ)を活用する構想を具体化し、同社の「MESインタフェース」の第2弾となる「MESインタフェースIT」を開発した。10月からの発売を予定する。
同ユニットを同社Melsec-Qシリーズのシーケンサ(PLC)に追加実装するだけで、PLCからエンタープライズ・サービス・バス(ESB)にダイレクト接続でき、制御CPUおよびこれに接続するフィールド・ネットワークをSOAの1つのサービスとして動作させることが可能になる。三菱電機名古屋製作所開発部次長の渡部裕二氏が7月に東京で開催されたARC Forum 2008 Japanの講演のなかで明らかにした。
三菱電機はファクトリ自動化の統合ソリューションとしてe-F@ctoryを提唱し、現場の生産設備・制御システムと経営情報システム間を直結するインターフェースを開発することで現場の「見える化」とトータルコスト削減を推進してきた。
しかし、特に自動車製造業などから強まっている現場情報の一段の「見える化」への要求と情報の高度化にこたえるため、情報アプリケーションとの連携を一段と強化する必要があった。
充足すべき要件は、設備の隅々からダイレクトかつリアルタイムに情報収集が可能であること、装置内の情報が自動的に収集される仕組みを容易に構築できること、データ収集のインフラを低コストで構築し維持管理できることなどだ。三菱電機ではこれに対応する仕組みとして情報システムとの連携に各種アプリケーション活用を容易にするSOAとの接続を実現した。
SOAは大規模なシステムを「サービス」の集まりとして構築する設計手法で、ここにいう「サービス」は外部から標準化された手順によって呼び出すことができるひとまとまりのソフトウエアの集合を意味する。顧客企業や異なるベンダーが開発した多様なサービスアプリケーションはESBを介して統合され、サービス連携を容易にする。
シーケンサをSOAの1つのサービスとして動作させるためのインターフェースとして三菱電機が開発した「MESインタフェースIT」は、従来の「MESインタフェース」ユニットでは実現できなかったメッセージ通信(WMQ、JMS)やTCP、e-mail通信を可能にする。日本IBMソフトウエア開発研究所でSOAソリューション担当部長の川村達夫氏によれば、SOAはイベントアクション管理による状況の検出と、ビジネスプロセスによる状況分析・意志決定の実行を連携させた「センス・アンド・レスポンド」の実現により、製造現場の設備異常の検出とその自動通知など、実践的な導入に向けてすでに開発が進んでいるという。
(甲斐真一郎)
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三菱電機、「MESインタフェース」第2弾はSOAを活用
IBMの情報システムと連携してESバスにダイレクト接続
[2008年09月号]
「MES インタフェースIT」でSOA に接続
資料:三菱電機のプレゼン資料をベースにDNJ で作成
MESインタフェースの仕様比較
提供:三菱電機
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