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CAD最前線2007年1月 マルチCAD使い分けによる市場拡大続く
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| 図1: | 国・地域別の金型出荷額の推移 資料:日本、韓国(98年以降)及び中国を除く国は、国際金型協会(ISTMA)統計(03年台湾はデータ無し)『2006年版ものづくり白書』p.149掲載 |
国内に根を張った商品開発力とモノづくりの力が、日本の製造業を支えている。設計面では、開発設計の海外へのアウトソーシングが進展する一方で、複数拠点間での協調設計やデータ管理機能への投資を通じて、依然として設計開発のハブを日本に維持する企業が多い。2003年以降、高付加価値製品に関しては国内生産を再度見直す動きがあり、国内生産拠点の新設拡張から、一時は減退を示した金型産業でも復調の傾向が見られる。(図1)
他方、モノづくりは「2007年問題」の言葉に象徴されるように、団塊世代の退職、それにともなう海外企業への優れた技能者の転出によって、暗黙知の領域のノウハウが今後日本からアジアへかなりの勢いで流出すると予測する企業もある。
これらを背景に日本の製造業各社は大手企業を中心に、CADを含んだ商品設計・開発力強化に向けたIT投資と、モノづくりの技能伝承、技術継承に向けた人材育成・IT活用に投資を集中させている。
機械系CAD/CAM/CAEおよびPDMの市場は堅調な伸びを続けており、金額ベースでは3次元(3D)CADの続伸により年率8%程度の伸びを示している(矢野経済研究所「2005年度CAD/CAM/CAEシステム市場の中期展望」)。またライセンス数では2次元(2D)、3次元ともにCADの伸長傾向が続いている。
2D CADと3D CAD
設計・開発段階でのCAD利用に関しては、総じて自動車や携帯電話、複合機などの製品分野の設計開発部門で3D導入が浸透する一方、産業用機械、電子部品などを開発する中堅から中小企業では、依然2Dが主流となっている。『2006年版ものづくり白書』(経済産業省、厚生労働省、文部科学省編集)が掲載した中小・中堅企業を対象とする調査では、2D CAD利用の82%に対し、3Dは58%にとどまる。(図2)
| 図2: | CAD・CAM・CAE導入率 資料:(財)産業研究所「中小企業におけるものづくりIT技術の導入・利用に関する調査研究(06年3月)」『2006年版ものづくり白書』p.97掲載 |
同書では、先進の大手企業が3D CAD/ CAMシステムや解析シミュレーション技術を「高度に結合し設計と生産準備を連携して行うことで、製品品質の向上と開発リードタイムの大幅な短縮を図るフロントローディングの取組が行われており、ITを活用することで、試作回数の削減や開発期間の半減など、大きな成果をあげている」のに対し、中小企業での3D CAD/CAMシステムや解析シミュレーション技術は「遅れている」と指摘。
この原因として産業研究所の調査をもとに「必要な人員やコストが大きすぎる」「現場の経験則や暗黙知が伝わらない」「工程全体を最適化するものではない」等の問題点を中小企業が感じていることを指摘している。(図3)
| 図3: | ものづくり支援ツールの課題 資料:(財)産業研究所「中小企業におけるものづくりIT技術の導入・利用に関する調査研究(06年3月)」『2006年版ものづくり白書』p.97掲載 |
ちなみに、Design News Japan誌の読者のCAD利用状況はどうなっているだろうか。2005年12月に本誌が実施した読者サーベイは、読者からCAD/CAM/CAEの製品を購入関与できる2000人を抽出し、電子メールによるアンケートを実施。
回収数225件(回収率11.25%)の内訳によれば、現在使用中のCADは2D機械CADが81.8%、3D機械CADが63.1%。今後使用予定のCADは3D機械CADが19.1%、2D機械CADが2.7%という結果だった。(図4)
| 図4: | CAD/CAM/CAEソフトウエアの利用状況―『CAD/CAM/CAEベンダーの製品認知度・評価調査レポート2005年版』(リード・ビジネス・インフォメーション) |