中国信息産業部の王副司長
リード・ビジネス・インフォメーションは3月12日、都内で第3回環境規制セミナー「中国版RoHSで何が必要か?」を開催した。3月1日に施行された中国内での電子情報製品への特定有害物質使用規制「電子信息産品汚染控制管理弁法」、いわゆる「中国版RoHS」について、所管官庁信息産業部で政策決定に大きな権限を持つ、経済体制改革・経済運行司の王秉科副司長が、法制策定の意義や今後の方針について講演を行った。
王副司長は「中国版RoHSは国内産業を守るための輸入規制だという意見があるが、我々は環境保護や資源節約などを含めた電子情報産業の持続可能な発展を目指して策定した。欧州のRoHS指令のように、施行直後から罰則付きの規制とせず、まず製品への有害物質含有表示から始め、技術の成熟した製品を順次『重点管理目録』に入れて強制的認証を行うという2段階実施を採用している。中国版RoHSは、徐々に、そして着実に進めて行く」と語った。
中国版RoHSの策定作業については、中国内で完結しているイメージがあるが、2006年3月の公布時から国内メーカー、海外メーカー共にヒアリングを行って来たという。
現在、各種基準策定のための業務グループに参加する118社のうち、海外企業は66社と半分以上を占め、松下電器、ソニー、NEC、エプソンなど日本の大手電機メーカーも参加している。「今後の法制策定にも、日本メーカーを含めて企業の参加は必須だ」(王副司長)。
第2段階のスケジュールは白紙
最も注目される重点管理目録による強制的認証のスケジュールについては「現時点では白紙」(王副司長)。対象製品のリストが膨大なため、まだ予定が立たない状況という。王副司長は「事前通告もなく突然第2段階に入ることはない。今は、中国市場に流通する電子情報製品への有害物質含有に関する表示についてきちんと取り組んでもらいたい」と話す。
自社の製品が、対象製品リストの「電子情報製品分類注釈」に該当するかについては、信息産業部への電話連絡やWebページへの書き込みなど直接の問い合わせが基本になる。王副司長は質疑応答の中で「プレス機や工作機械は、名称自体は分類注釈に入っていないが大分類の『電子工業用専用設備』の一つとみなせるので表示する必要があるだろう。またメーカーへの直接納入でかつ分類注釈に入っていないインバータなどの製品でも、電子部品を多数使用しているようならば、中国内で流通する可能性がある以上、顧客への有害物質に関する情報開示と同時に中国版RoHSに関する表示も行う方が良いだろう」と例を挙げて説明した。
現時点での運用状況については「表示を行っていない電子情報製品を中国に輸出した場合はまず税関で止められるだろう」(王副司長)とした。
(朴 尚洙)