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News

2007年5月

Software/HARDWARE
ISIDら3社がCAE検証センター設立、HPC活用を促進


  膨大な計算処理能力を要求する製造業の解析(CAE)業務に、安価なPCクラスタの利用を促進する動きが出てきた。電通国際情報サービス(ISID)は、マイクロソフト、日本AMDと協力して、4月に「Windowsクラスタ for CAE検証センター(WCTC)」を設立した。同センターは、組立て型製造業の開発設計・研究開発における解析(CAE)業務に、比較的安価なPCクラスタベースのHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)の利用促進を図ることを目指す。

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WCTCにおけるISID、マイクロソフト、日本AMDの役割分担

中小規模のCAE業務に提案
  具体的には、まずISID内のセンターに8CPUから16CPU規模のPCクラスタを設置する。合意を得た顧客から検証目的でCAE業務を預かり、並列処理を無償で実行することを通じて、CAEソフトウエアや最適化ツールの動作確認を実施する。その動作確認の中で、計算速度計測や計算結果を確認する。この結果は、顧客の同意の下にセミナーなどを通じて事例として公開し、主として中小規模製造業の開発設計業務へのHPCの適用情報として、市場に発信する。
  マイクロソフトは、WindowsベースのHPCクラスタ・ソリューション製品Computer Cluster Server 2003日本語版(Windows CCS)をCAE業務向けに普及促進させることを狙い、日本AMDはクアッドコアOpteronプロセッサの利用アプリ拡大を進める目的で、それぞれ同センターに対し自社製品に関する技術支援を行い、検証作業をサポートする。またセミナーなどマーケティングでも協業する。
  ISID製造ソリューション事業部ソリューション技術1部CAE推進グループの伊藤宗寿シニアコンサルタントは協業の背景を次のように語る。
  「ISIDではCAE業務向けに部署単位でHPCの導入が今後本格化すると予測している。特に並列計算の威力による解析のパフォーマンスの向上は明らかだ。高速高性能CPUの価格が下がるにつれ、クラスタの仕組みを大規模な衝突解析に活用する試みが、一昨年あたりからトヨタ車体、日産自動車などでスタートしている。ただし、これまでは並列処理用のOSがLinux主導で、解析の部署に専任の担当者が必要になっていた。そこに昨年、マイクロソフトからWindows Computer Cluster Serverがリリースされ、WindowsベースでPCクラスタ利用の視野が開けた。CAEベンダと協調しながらOS普及に力を入れ始めたマイクロソフト、Opteronの普及を後押ししたいAMDとISID3社の利害が一致して、協業の話がまとまった。」

HPC利用の検証情報を蓄積
  ただし、製造業者がCAE業務向けにPCクラスタを導入するには、市場での具体的な事例や信頼できる検証情報が不足しているという課題があった。そこで「PCクラスタベース、Windowsベースで、例えばPAM-CRASHやLS-DYNAなどCAEソフトを実行したらどうなるかを検証しよう、ということでISIDが主体となって、検証センターを設立することになった」と伊藤氏。
  合意の上でCAEモデルを提供する顧客にとって、検証はCAE業務の実行とPCクラスタ利用に関する比較検討の両面を備える。ISIDにとってはCAEのHPC利用に関するノウハウ蓄積の機会となる。
  ISIDでは、07年度上期中に数十件を受付け、可能な範囲で検証を実施する。設立後1年で検証事例10件程度の取得を当面の目標とする。将来は同センターでの検証結果をもとに、HPCを用いたCAE業務ソリューションを業務委託サービスやHPC・CAEシステムソリューションとして有料化し、提案していきたい考え。
(甲斐 真一郎)

 

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