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中国版RoHSセミナー詳報
2007年5月
段階的に進む中国版RoHS規制
――基準策定に国内外企業の声も反映
欧州と中国の差異
香港電子工業会、K.B.Chan会長
香港電子工業会のK.B.Chan会長は、グローバルでのRoHS関連規制に関する最新情報およびその実施状況などについて紹介した。
欧州のRoHS指令では、2006年5月に英国が発表したガイダンス“新アプローチ”が運用の基本として知られている。EU加盟国25カ国のうち17カ国が同意しているものの、決定手順書は発表されていない。さらにこの新アプローチには法的拘束力がなく、その解釈は各国に任されるということも問題になっている。
また標準的な報告様式や、規制準拠を示す公式なロゴやラベルは存在せず、製品や部品・材料の有害物質試験を実施する法的義務もない。「欧州のRoHS指令と中国版RoHSの大きな違いは、後者では表示と試験が義務づけられているが、前者では義務づけられていないことにある」(Chan会長)という。
中国版RoHSには、法制策定のための業務グループが存在するが、Chan会長が会長を務める新進科技集団有限公司(SMT社)も参加している。Chan会長は「中国のシステムはうまく話し合いが行えるようになっている。欧州ではTACがあるが、これに対し業界が参加することはできない。業界が働きかける場合は、ウェブや書面を通じて行わなくてはならない。しかし、中国では当局側と業界が会議を開き、北京の省庁の人々は連絡を取り合っている」と話す。
Chan会長は、これらの規制の目指す環境保護のために、香港でさまざまな活動を行って来た。その一つが、メーカーが製品ライフサイクルのあらゆる段階で環境への影響を配慮する“グリーン・マニュファクチャリング”の推進だ。05年2月には「香港グリーン・マニュファクチャリング・アライアンス(HKGMA)」を結成し、Chan会長が会長に就任している。
中国家電大手TCLの取り組み
TCL集団公司、史万文副総裁
TCL集団公司(TCL社)は、テレビや携帯電話で世界トップクラスのシェアを占め、グローバルに生産拠点を展開している。史万文副総裁は、TCL社のRoHS指令や中国版RoHSへの対応状況について発表した。
史副総裁は「EUのRoHS指令に早くから対応することで、それを基礎に中国版RoHSへの対応を進めている」と語る。
TCL社は、独自のグリーン管理体制を確立、推進している。同体制では、各種の国際品質基準体系とも整合性を取っており、ISO9000品質管理体系、ISO14000環境管理体系、OHSAS18000職業健康安全管理体系、QC080000電子電器素子および製品有害物質プロセス管理体系を「四標合一」として一体化している。
EUのRoHS指令への対応プロセスとしては、製品の適合性計画の策定、部品・材料の適合試験、製品設計の見直し、グリーンサプライチェーンを確立、QC080000に準拠した効率的な有害物質管理制度の整備などを行った。
中国版RoHSの規制内容は、基本的にはEUのRoHS指令とほぼ同じである。しかし例外規定がないことから、有害・有毒物質を含まないグリーンマーク表示を行うことは非常に難しく、環境保護使用期限を明示したオレンジマークがほとんどになる。「EUのRoHS指令に準拠したからと言って、中国版RoHSのグリーンマークを使用できるわけではない」(史副総裁)という。
(朴 尚洙、大村 泰憲)
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