米Adobe Systems社(米国カリフォルニア州)は、エンジニアリング、製造、医療、建築、科学研究などの専門分野のプロフェッショナルのニーズにも応えるデジタル画像編集用製品「Adobe Photoshop CS3 Extended」を発表した。3Dモデルやモーショングラフィックスの編集、分析ツールなどによる画像解析を行える。製造業では、デザインやカタログ製作、社内の情報伝達などに利用されている。
2007年6月後半から、アドビストア(http://www.adobe.com/jp/store/)および全国のアドビ製品取り扱い企業を通して販売している。Adobe Photoshop CS3 Extendedの価格は、通常版で14万800円(本体価格13万4,096円)、アップグレード版4万8,000円(同4万5,715円)、アカデミック版4万1,800円(同3万9,810円)となっている。Windows XPおよびVista、Macintoshに対応している。
従来品のAdobe Photoshop CS2と比べ、アプリケーションの起動時間を高速化し、パフォーマンスも向上した。「インテルプロセッサ搭載のMacintoshでの動作検証では約40%の高速化を実現している」(同社)。
カウントツールを使うことで、画像上のレジスタの計数を行うことも可能
画像解析が可能に
同社マーケティング本部、プリントパブリッシング部の栃谷宗央フィールドマーケティングマネージャーは、「従来からPhotoshopは、エンジニアにも使われているという実績がある。これまでのPhotoshopユーザーの分布では、技術者(エンジニア、科学者など)が16%を占める。これらのユーザーは、Photoshopを画像の解析や分析、プレゼンテーション作成などに使っているため、それに特化した機能をつけたAdobe Photoshop CS3 Extendedを開発した」と言う。
Adobe Photoshop CS3 Extendedの画像解析機能により、画像上の測定対象物の大きさ、長さ、選択範囲の面積などを測定できる。栃谷マネージャーが行ったデモでは、まず、解析メニューにあるものさしツールで対象物の任意の長さを測って、その時のピクセル数と実物の長さの関係を定義した。そして同ツールでマザーボードの画像データ上のチップの一辺の長さを測定したり、同メニューにあるカウントツールを使い、クリックしてボード上のレジスタの計数を行った。
同製品では、2DだけでなくU3DフォーマットやGoogle Earthなどの3Dデータも取り込むことができる。このため、たとえば、マーケティングや営業部門の人が設計部門からの3Dモデルの色やアングル、大きさ、配置などを変更し、顧客用にオンデマンドでカタログを作ることも可能となる。これら変更が生じるたびに設計者が設計作業を中断しなくて済むようになる。
Adobe Device Central CS3により、PC画面上の異なる携帯端末の画面でPDFファイルなどのコンテンツをどのように見られるのかをシミュレーション可能
仮想携帯電話
Adobe Photoshop CS3 Extendedに付随するAdobe Device Central CS3により、ユーザーは携帯電話などの携帯機器用コンテンツをデザインし、プレビューと検証を行い、さまざまな機種で見られるように最適化することができる。PC画面上の異なる携帯端末の画面でPDFファイルなどのコンテンツをどのように見られるのかをシミュレーション可能。同社マーケティング本部、広報部の朝比奈真美部長は、「キャリアメーカーからできるだけ早く新製品モデル情報をもらえる仕組みができており、モデル情報を日々アップデートしている。ユーザーはアップデートによりこの情報を利用することができる」と語る。
栃谷マネージャーは「当社は、Adobe Photoshop CS3 Extendedをラインアップに加えることで、デジタル画像編集の用途を広げていきたい」と語る。
(大村 泰憲)