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2007年8月
MOTION CONTROL
プラスチックの密封ベアリングとマイクロ成形
イグス社は、成形プロセスにおいて、同社のエンジニアリングプラスチック製球面型ベアリングを組み立てることができるようになった。このプロセスにより、二次的な組み立て作業にかかっていたコストを削減することができる
独igus(イグス)社(http://rbi.ims.ca/5396-539)は、4月にドイツで開催されたハノーバー・メッセ2007で、プラスチック・ベアリング(樹脂製軸受)開発の新成果を一般公開した。外見的には変化のないように見える出展物だが、すべての開発の成果に、高性能のプラスチック・ベアリングのコストと性能を向上する製造技術の進歩があとづけられる(http://rbi.ims.ca/5396-541)。
この開発の成果の一つに、ボールベアリング(転がり軸受)シリーズの新製品がある。同ベアリングのボール案内溝は、250℃までの耐温度性を持つ耐高温ポリマーiglidur(イグリデュール) A500を射出成形して作られている。同社ベアリング事業担当マネージングディレクタであるGerhard Baus氏は、従来、このような耐高温性のプラスチック・ベアリングはPEEKなどの樹脂材料を機械加工して作られていた。この機械加工は、リードタイムやコストを増加させる要因だった。射出成形することで、その価格を1/8にまで下げ、同社は在庫品としてこのボールベアリングを提供できるようにしている。
また、同社は改善した密封ベアリングの設計を発表した。この設計では、二成分複合射出成形プロセスにより、エンジニアリングプラスチック製のベアリングの上にゴム状シールを成形している。「このベアリングを完成するのに6年かかった」とBaus氏は言う。「このベアリングを製造する成形プロセスは一筋縄でいくようなものではない」(同氏)。これまでは、同社はシャフト上のベアリングを密封するエラストマー製の部品を取り付けなくてはならなかった。しかし、この経済的な成形プロセスにより、ベアリングの製造コストは約40%低減できた、と同氏は言う。成形品、組み立て品を問わず、この密封ベアリングは空気圧シリンダーなどの部品の組み立てを簡素化する。Baus氏によれば、プラスチック製ブッシュ(滑り軸受)と一体化したシールにより、別々になっているシールとブッシュの組み立てや、シリンダー内のシール保持用の溝加工も不要になるという。
もう一つの製造に関する開発成果は、マイクロ成形である。イグス社は、射出成形により直径0.7mmというプラスチック製のマイクロベアリングを製造している。Baus氏によれば、これらの小さなベアリングは、小型携帯電話の振動部分のモーターマウントに使われる焼結金属製ベアリングを置き換えるものとして、現在大手携帯電話メーカーが評価しているという。
(Joseph Ogando)
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