日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は9月15日、リチウム系バッテリを使用したバッテリ・パックの残容量をバッテリの寿命期間全体にわたって99%の精度で計算できるガスゲージ技術「Impedance Track」を発表した。同技術は、バッテリの経時変化や温度および充放電のパターンなどに起因するインピーダンス変化(内部抵抗の変化)を測定し、2〜4セル構成のバッテリ・パックの動作時間を正確に予測できる。現在同社は、同技術対応のガスゲージ・チップセット「bq20z8x」をサンプル出荷中。量産出荷は2004年第4四半期の予定。38ピンTSSOPのbq20z8xの1,000個受注時の単価は4.35ドル。3.3V、25mAのLDOレギュレータを集積した1次保護用AFE IC「bq29312」(24ピンTSSOP)の単価は、同条件で1.20ドル。
同技術は、測定開始時点の充電状態をもとに“スタート・ポイント”を決定し、残存容量から全容量を計算できる。そのため、満充電から完全放電のサイクルによるバッテリ容量の学習プロセスは不要。心臓の除細動器や通信システムのバックアップ用バッテリなど、完全に充電または放電されない用途のバッテリ・パックでも、正確なバッテリ残容量を把握できるという。
ガスゲージ・チップセットのbq20z8xは、SMBusインタフェース経由でシステムのホスト・コントローラと通信する。DSP「TMS320C55x」などのホスト・プロセッサは、バッテリ残容量の情報をもとに、システムの稼働時間を延ばすようシステムの動作を管理できる。
同技術の詳細は、米Texas Instruments社のWebサイトに掲載する。
当初、複数セル構成のリチウム系バッテリ・パックを対象とするが、ニッケル―水素(NiMH)またはニッケル―カドミウム(NiCd)バッテリにも対応できる。さらに同社は、携帯電話機、デジタル・カメラ、PDAなど1セルリチウム―イオン(Li-Ion)バッテリを電源とするアプリケーション用の製品も計画している。
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「Impedance Track」の概念図
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