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2004年10月29日
産総研、光触媒による有機フッ素化合物の分解・無害化に成功
産業技術総合研究所(産総研)は、有機フッ素化合物であるパーフルオロオクタン酸(PFOA)を始めとする水中のパーフルオロカルボン酸類を、常温でフッ化物イオンまで完全分解する方法を開発した。有機フッ素化合物は環境残留性や生体蓄積性が高いため生態系への影響が懸念されているが、従来の手法では分解が難しい。産総研は光触媒を用い、低エネルギーで無害な物質に分解させることに成功した。
有機フッ素化合物は、界面活性剤、表面処理剤、ポリマー、燃料電池構成材料、レジスト、液晶などの機能性材料として広く利用されている。炭素・フッ素結合と呼ばれる強い結合で成り立っているため化学的に非常に安定しており、自然界では分解されない。また、熱分解させるには約1,000℃以上の高温が必要となる。さらに、これらの物質はOHラジカルとの反応性が乏しいため、従来の水処理法(酸化チタン光触媒、オゾンなど)でも分解しにくい。
産総研の研究グループは、ヘテロポリ酸という光触媒を用い、室温で水中のパーフルオロカルボン酸類を、低エネルギーでフッ化物イオンと二酸化炭素に分解する方法を開発した。フッ化物イオンは既存のプロセスであるカルシウム処理法を使い、環境無害なフッ化カルシウムに変換される。
産総研は、さらに研究を進め実用化を目指す。
なお、この方法については、American Chemical Society(米国化学会)の環境科学専門誌Environmental Science & Technology(11月15日号)に掲載される(電子版は
Webサイト
ですでに公開されている)。
光反応装置
PFOA分解反応の光照射時間依存性
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