 |
米UGS社は、4月1日にイスラエルのTecnomatix Technologies社の全株式を取得し、ワールドワイドおよび、日本国内市場での今後の取り組みについても明らかにした。UGS社が総額2億2,270万ドルでTecnomatix社を買収したことで、Tecnomatix社は非上場のUGSの100%子会社になる。
Tecnomatix社は自動車を始めとする機械産業と、電機分野で特に基板実装後の検査工程の顧客を多数持つ。さらに工場内の現場管理などの製造管理/製造実行システム(MES)分野で顧客へのサービスを提供し続けてきた。同社には21カ国にわたり600名以上、分野ごとの専門技術者を抱えており、このうち100名がUGS社に入る。さらに販売部門はUGS社の運営方法に統合し、アジア、米国、欧州、アフリカの地域レベルで管轄され、UGS社は同社の国レベルでの販売、サービス部門を引き継ぐ。
日本テクノマティックス社については、これまでと変わらずに事業継続するが、国内においては、UGS PLM ソリューションズ株式会社、テクノマティックス事業本部という位置付けとなる。
両社は将来的な組織統合を考慮してはいるものの、当面、UGS社は東京都新宿区で、テクノマティックスは港区白金で、これまで通り業務を継続する。UGS
PLM ソリューションズ株式会社、代表取締役社長の飯田晴祥氏によれば、「両社の顧客には自動車、電機業界を中心に重複しているメーカーも多い。しかし、製品分野そのものは競合しない。そのため相互に補完できる」という。UGS社がカバーし切れないデジタルマニュファクチャリングプロセス分野に関して、テクノマティックス社の「eMPower」製品群で補完し、両社の顧客に対して、製品ラインナップを豊富にし、サービスの質と種類を充実させていく意気込みを見せた。
これまで、国内のCAD/CAM/CAEについては代理店を通したチャネル販売が主だった。しかし、PDMについてはチャネル販売の展開は難しいという事情が背景にある。今後については、製品そのものについてはチャネル販売、顧客に近いシステムインテグレーション分野についてUGS社本体が直接関わるケースを増やしたいと考えているようだ。
今後の両社の課題として、UGS社の「Teamcenter」とTecnomatix社の「eMPower」製品群のプラント構造を双方向で交換できるようにしなければならない。リソースデータの変換や、データを直接読み込めるように「eMPower」製品側にUGS社製品が採用しているファイル形式である「JTファイル」形式への変換機能を持たせるなど、双方向のデータ更新と変更管理ができるようにしていく。これらの課題を解決すれば、直接双方のアプリケーションにアクセスできる。
両社はユーザー側から見たアプリケーションの相互運用時の信頼性を高めることを最優先に考えている。具体的には、Tecnomatix社の「eMPower」製品を顧客が選んだPLMと連動させることなども考えられるという。
(山下徳里子)
|