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2005年06月13日
ばねで支えた振動子を磁気回路で駆動させる振動デバイス
フォースリアクタ「AFシリーズ」のLタイプ(奥)とSタイプ(手前)
アルプス電気は、携帯機器などのタッチパネルや静電方式入力センサー部分に利用される振動で操作感覚をフィードバックするのに使う、短振動フィードバックデバイス、フォースリアクタ「AFシリーズ」を開発した。偏心振動モーターや圧電素子などと異なる振動デバイスとして、携帯電話、携帯情報端末、携帯形オーディオ、カーナビゲーションなどに向ける。カーナビなどの比較的大きな機器に使えるLタイプと、携帯電話などの2.5インチの液晶に組み入れることを想定して作られたSタイプがある。
現在、携帯機器やカーナビゲーションなどで、指先で触れ、操作を行うタッチパネルや入力センサデバイスなどが多く使われている。しかし、このような入力方法では目で確認しながら入力操作しなくてはならない。こうした背景から、同製品の開発が進められた。振動やクリック感などの指先の感触によってユーザーが操作を確認できるような機能が求められるようになってきた。
速い収束時間の短振動
振動を生み出すデバイスとしてこれまで、携帯電話などのバイブレーション機能に利用される偏心振動モーターや、圧電素子などが使われてきた。しかし、偏心振動モーターでは、駆動電圧は今回開発したAFシリーズと同等だが、振動時間はモーターの回転に比例するため振動の収束に時間がかかり、速い振動応答性やいろいろな振動感覚を生み出すことが難しかった。また圧電素子では、パルス状の振動しか生み出せないことと、数十V〜数百Vに昇圧した高い駆動電圧が必要なため、携帯電話などには適さないという問題があった。
同社は、このほど磁気と振動制御用のばねの力を利用し、バランスを取ることで、振動収束時間の速い短振動を実現した。これは、同社がフロッピーディスクドライブなどの開発で培ったアクチュエータ技術を応用し、ばねで支えた振動子を独自の磁気回路を利用して駆動するというもの。振動子はコアのまわりにある材質でできた線をコイル状に巻いたもので、これをばねで支えている。また、この振動子の両側に接触しない状態で磁気ばねがある。このコイル状の振動子に電流を流すと一つの磁界ができ、これを両側にある磁気ばねによって制御し、振動子が自然収束ではなく強制的に定位置に戻るようにしている。
振動力1.9GのLタイプと0.8GのSタイプがあり、機器の大きさやセット製品側で求められる振動力などのバリエーションに対応できる。Lタイプの外形サイズが幅7.5mm×長さ35.0mm×高さ5.0mm、Sタイプは同3.0mm×同25.0mm×同2.5mm。定格電圧はそれぞれ、3.3〜5.0Vと3.3V、電圧印加時間は1.5ms間隔で2パルスと1.1ms間隔で3パルスとなっている。また、最大電流は120mAと82.5mA、質量は5.1gと0.8g。
同社は、2005年6月上旬より、同製品のサンプル出荷を始める。サンプル価格は、Lタイプが2,100円、Sタイプが1,050円。量産は、Lタイプでは2006年3月に30万個/月、Sタイプでは2005年9月に15万個/月を予定している。
(大村 泰憲)
詳 細 :
アルプス電気(プレスリリース)
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