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NECは、有機ラジカル電池をパソコン向け無停電電源装置(UPS)として使用できることを確認した。実証実験は、消費電力が最大228W、平均96Wの同社製デスクトップパソコンに、出力35Wの有機ラジカル電池を4個直列接続して行った。交流(AC)電力の供給停止時に有機ラジカル電池からの電力供給に切り替え、作業中のデータをハードディスク装置に保存する仕組みも組み込んだ。
有機ラジカル電池は、ポリラジカルと呼ばれるプラスチック材料に電気を蓄積する二次電池で、同社が2001年に提案した。反応速度がほかの電池に比べ10倍以上も高速であるため、短時間での充電や、大きな電流での使用が可能だ。
今回の実験に向け、ポリラジカルの一種であるPTMAに特殊な化学処理を施して耐久性を高めた素材を開発し、さらに高出力を引き出せる電極とした。これにより、安定性と高出力を兼ね備えた電池を実現できた。
開発した有機ラジカル電池は、4個直列時のサイズが5.5cm×4.5cm×1.6cm、重さが88g。パソコンに内蔵可能で、突然の電源トラブルによるデータ損失を防ぐことができる。外部にUPSを接続する必要がないので、省スペース化も図れる。
充電はパソコン内部の直流(DC)電源を使用するので、インバータなどによるAC/DC変換は不要で、エネルギー損失なしにバックアップシステムを運用できる。また、水銀や鉛、カドミウムなどの有害物質を使っておらず、発煙や発火の危険性が少ないプラスチック材料を活物質(蓄電材料)として採用したため、安全性に優れている。
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