 |
富士通フロンテックと富士通研究所は、1台で案内、荷物搬送、巡回などを担当可能なサービスロボット「enon」を共同開発した。富士通フロンテックが一部国内顧客向け販売を9月13日に開始した。11月以降に順次納入する。価格は個別見積もり。実環境での稼働実績をみて、今後拡販を検討していく。
enonは、2004年9月に発表した試作機を小型軽量化し、安全機能を追加するなどの改良を加えて実用機としたもの。搬送用ロボット、清掃用ロボット、監視用ロボットなどの専用ロボットとは異なり、1台で案内、誘導、搬送、巡回、見回りなど多様な活動に従事できる。
地図情報を事前に入力しておくと、頭部カメラで認識した周囲の状況や人、障害物の情報をもとに自律的に移動する。走行経路の床や壁に特別なランドマークを設ける必要がないので、導入が容易である。
日本語の音声合成および音声認識機能を標準搭載するとともに、情報の提供と入力に使えるタッチパネル付き液晶モニターを胸部に備える。無線LANによる通信も可能で、サーバーからの情報取得、撮影した画像のサーバーへの転送、遠隔制御に対応している。
主な用途は以下の通り。
- 案内、誘導:
人が目前に来たことを感知すると、商品情報などの提供や所定の場所への誘導を行うため、受付案内業務や展示物の案内説明に活用できる。
- 搬送:
胴体部のスペースに荷物を載せて指定の場所へ届けられる。搭載可能な荷物は、最大270mm×320mm×280mmで10kgまで。ネットワークと連携させると、遠隔地からenonを呼び寄せて、指定の場所まで荷物を運ぶことにも使える。
- 巡回、見回り:
あらかじめ設定した経路に従って施設内を定期的に巡回し、指定した位置の画像をネットワーク経由で遠隔監視場所に送信できる。また、指定位置を見に行かせるといった動作も、ネットワークを介して指示できる
主な仕様は以下の通り。
- 外形寸法:幅(肩幅)560mm、奥行き540mm、高さ1,300mm
- 重量:約50kg
- 可動部(自由度):頭部(2)、腕部(5)×2、手部(1)×2、駆動輪(2)
- 移動速度:最大3km/時
- センサー:カメラ(6個)、超音波センサー(3個)、近距離センサー(3個)
- 入出力機能:タッチパネル付き10.5インチ型液晶モニター(1個)、マイク(4個)、スピーカ(2個)
- 通信機能:無線LAN(IEEE 802.11a/b/g)
- バッテリ:ニッケル水素
- 充電:無接点充電方式
両社は、9月15日〜17日に慶応義塾大学日吉キャンパスで開催される第23回日本ロボット学会学術講演会にて、enonの発表を行う。さらに、11月30日〜12月3日に東京ビッグサイトで開催される2005国際ロボット展に出展する。
 |
|
サービスロボット「enon」 (左:シトラスイエロー、中:リリィホワイト、右:ラベンダーブルー)
|
|