東芝は、テレビ会議システムなどにおける新しいリアルタイム映像合成技術を開発した。テレビ会議において参加者それぞれが好みや環境に合わせた画面レイアウトを、リアルタイムに、各自の端末の負荷を増やすことなく設定/変更できる。
同社が新たに開発した、「多出力映像合成処理回路」を映像合成サーバーに搭載した。この回路では、まず複数の入力映像それぞれから6種類の縮小映像を生成し、フレームバッファ上に展開する。そして、外部から与えられるレイアウト指示に従って、フレームバッファ上の画像に対し選択/切り取りを行い、合成したうえで出力する。現在、8つの入力映像から独立した8つの合成映像を生成、出力できる。合成映像のレイアウトは、各端末から設定可能。符号化方式はMPEG4で、画質は720×480ピクセル。30フレーム/秒表示で、入力映像に対する出力映像の遅延は33ms以内。
同社は1〜2年後をめどにこの技術の製品化を目指している。今後の展開としては、端末数の追加や画質の向上などが挙げられる。端末数については既に1台のサーバーに対し16端末まで接続できる技術を開発中である。画質についてはネットワークの帯域による制約に依存しており、高画質な圧縮方式を使用できれば向上も可能という。
従来のテレビ会議システムにおける合成映像の生成は、サーバー側で行う方法と端末側で行う方法があった。前者は代表者がサーバーにおいてレイアウトを設定する。各端末の負荷が軽くなる半面、全ての端末においてそれぞれの好みや環境に関係なく同一の映像が表示されるため、例えば小さなディスプレイを使用している端末では画面が見づらくなるなどの問題点があった。後者は各参加者がレイアウトを設定できるものの、各端末が全ての映像信号を受信しデコード/合成を行うために、ネットワーク負荷や各端末の処理が重くなる点が問題とされていた。
(鴨川 学)

図1 会議ウィンドウの背景を透明に設定すれば、 複数のウィンドウが開いているような表示も可能
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図2 デモで使用した、映像合成サーバー
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