米Tektronix社のTVゼネレータ・プラットフォーム「TG700型」は、「日本において90%近いシェアを持つ」(ビデオ計測営業部部長 苗木 秀明氏) という。
TG700型は、デジタルおよびアナログ放送機器向けのテレビ信号を発生する機器である。HDTV/SDTVマルチフォーマットの同期信号/テスト信号を発生する。最大の特徴は「Stay GenLock*1)」機能だ。これは、リファレンス信号に低周波や高周波のノイズがのった場合にも安定した同期信号を出力する機能である。発振器が発生するリファレンスクロックに、ブラックバースト信号*2)やCW*3)クロックなどを同期させる時に使う。また、瞬断などリファレンス信号が消失した場合にも自走し、出力への影響を抑えるという。
映像信号はアナログからデジタルに移行している。このため、ジッターの映像への影響が顕著化しており、これまで以上に安定した信号が求められStay Gen Lock機能はますます必要性が増すと見られている。
さらに同社は、Stay Gen Lock機能に「CWロック」を追加する。CWロックは、複数のTG700型のブラックバースト信号を自動的に同期させる機能である。放送局では、異常時に備えてブラックバースト信号を2つ発生させていることが多い。使用しているブラックバースト信号に異常が生じた際に切り替えるためである。これまで切り替える際には、手動でブラックバースト信号を合わせ込んでいた。
CWロックを含むファームウエアを搭載したTG700型はInter BEE 2005で出展した。近々出荷の予定と言う。なお、同機能のファームウエアは無償でWebからダウンロードできる予定だ。
「Stay Gen Lockは独自のフィルタリングや、平均化といったデジタル処理技術によって実現した。他社でも同様の機能を持つ機器を発売し始めている。しかし、我々はこれまでのStay Gen Lock機能に加えCWロック機能を追加しており、同期信号の安定性に関する技術では先を行くと認識している」(同社、説明員)と自信をのぞかせる。