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2005年12月05日
金属イオンの析出・溶解反応を利用した3端子スイッチ素子
NECと、物質・材料研究機構(NIMS)、科学技術振興機構(JST)は、固体電解質中での金属イオンの析出・溶解反応を利用した3端子スイッチ素子「3端子NanoBridge」を共同で開発した。この素子の利用で、既存技術では回路が複雑化する再構成用スイッチをシンプルな構造で実現できる。そのため、微細化技術に頼らずにプログラマブルロジックの性能を桁違いに高められる。
NanoBridgeは、固体電解質中での金属イオンの析出・溶解反応を利用して、端子間に金属架橋を生成・消滅させ、オンとオフを切り替える。これまで開発してきた2端子NanoBridgeでは、電流経路である2端子間に電圧を加え、オンとオフをスイッチさせていた。そのため、スイッチング時に大きな電流が流れてしまう。NanoBridgeを再構成用スイッチに適用させるには、さらに制御性と信頼性を高めなければならず、スイッチング時の電流を抑制する必要があった。
NECらは、まずドレインの電極面積を小さくして金属が析出できる場所を限定し、最小限の金属イオンでドレインとソース間が接続できるようにした。次に、析出した金属によりソースとドレイン間を接続する前に、ゲートとほかの電極間が接続してしまうのを防ぐため、ソースとドレイン間の距離をゲートとほかの電極間の距離に比べ短くした。こうした工夫を施し、3端子NanoBridgeによるスイッチング時の電流を、2端子NanoBridgeに比べ2桁以上減らすことに成功した。
新開発の3端子NanoBridgeの主な特徴は以下の通り。
電流経路であるソースとドレイン間とは別に、第3の端子(ゲート)を設け、ソースとドレイン間の金属イオンの析出・溶解を制御し、素子のオンとオフを切り替える
ゲートがほかの電極とほぼ絶縁されているため、回路に大電流を流すことなくスイッチングが行える
析出させる金属架橋の太さが制御できるようになり、エレクトロマイグレーション耐性や素子の信頼性を高めた
NEC、NIMS、JSTは、12月5日から7日に米国ワシントンD.C.で開催されるInternational Electron Devices Meeting(IEDM)において、6日に同素子の発表を行う予定だ。
金属架橋が電気化学反応により生成、消滅する新開発の3端子NanoBridgeの構造
参 考 :
NEC(プレスリリース)
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