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2006年01月25日
SiC技術によるインバータを試作し3.7kW定格モーター駆動、Si技術に比べ損失54%低減
 
 三菱電機は、シリコンカーバイト(SiC)基板を使い耐圧1200Vで電流10A級のMOS FETとSiC-SBD(schottky barrier diode)を開発し、これらを使ったインバータを試作した。試作したインバータで3.7kW定格モーターを駆動したところ、シリコンベースのパワーデバイス(IGBT)を使ったインバータに比べ電力損失を54%低減できた、という。
 同社は2004年12月にSiC-MOS FETを試作している。その時の特性は耐圧1200V、電流1A級でオン抵抗率は12.9mΩcm2だった。新開発のSiC-MOS FETはトランジスタの構造やドーピング濃度などを工夫することで、耐圧が同じで電流10A級を実現した。また、セルサイズの最適化などによって、オン抵抗率は10mΩcm2となり、従来に比べ22%小さくなった。
 今回試作したSiC-MOS FETとSiC-SBDを用いたインバータで、3.7kW/400Vの定格モーターを駆動したところ、インバータの電力損失はシリコンベースのパワーデバイス使用時に比べ、ほぼ半減したことを確認した。その分発熱が少なくなり、冷却用の装置を小型化できると見ている。
 インバータなどに使われるパワー半導体はこれまで、シリコン基板を材料としてきたが、ロスを低減するには限界に近づいている。これに対しSiC基板は、シリコン基板に比べ絶縁破壊電界強度が約10倍大きく、電気抵抗を下げられる。損失が小さくスイッチングロスが低いため、高周波動作にも適しているという。また、SiCの禁制帯幅はシリコンに比べ3倍大きく高温動作が可能、といった特長を持つ。
(馬本 隆綱)
     
試作したSiC-MOS FETインバータ(中央の黒い部分がSiCパワーモジュール)
連絡先 : 先端技術総合研究所 業務部、FAX06-6493-3031
   

参 考 :

三菱電機(ニュースリリース)
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