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2006年02月14日
ビューワでデータの活用性を高め、オンデマンド利用にも対応したSolidMX 2.1
富士通は、2月6日から3次元CADソフトの新バージョン「SolidMX V2.1」の販売を開始した。今回のバージョンアップの大きな特長は、SolidMX Viewerが搭載されたことだ。ユーザー側では、構想設計の段階で既存の2次元CAD図面や3次元モデルの流用がかなり容易になる。今、CADベンダー各社が力を入れているのが、いわゆる設計データの"見える化"であり、こうしたビューワ製品だ。ビューワを利用する一番のメリットは、他部門との情報共有である。一つの製品の製造には、社内社外問わず大勢のスタッフが関わる。設計変更が起きた場合、新しい設計図面を確認するのに、これまでは必要以上に時間を費さねばならなかった。その理由の多くは、図面のファイル形式の差異やCAD環境の違いなどにより、ファイルが開けないためだった。
これまで、3次元CADソフトを活用しようとしても、現場からは設計初期段階で構想検討など難しいのではないかという声や、「3次元モデルを利用すると設計者の意図が読み取りにくくなる」「後工程で3次元モデルの活用が難しい。結果的にコスト削減ができない」など、ユーザーからの課題もあげられていた。
SolidMX V2.1では、すりあわせ機能と3次元製図機能を強化している。設計者の作業効率を高めつつ、さらにエンドユーザーからの納期短縮の要求に応えられるよう、製品開発をバックアップするツールとして、機能強化が図られている。今回搭載されたSolidMX Viewerの検索機能を利用すれば、設計の初期段階で既存の2次元CAD図面や、3次元モデルを流用できるかどうかの判断ができる。
すりあわせとは?
ここでいうすりあわせ設計とは、日本の製造業が得意としてきた家電製品や自動車など多数の部品の組み合わせによる製品の設計で、部品相互の関係を気にしながら、一番よい、最適な製品づくりをする設計手法のことだ。つまり、部品単体やモジュールとしての精度だけではなく、最終製品の品質を高めるため、部門間を超えた緊密な連携が取られてきた日本製造業の設計土壌のことを指している。
後行程の製造、品質管理、また購買部門などでも、設計途中のデータを活用できるようになれば、そのメリットは大きい。具体的には、従来後工程でなければ発見できなかった問題を早期に発見し、開発者にフィードバックできるようになれば、製造に関わる部門全体でのコストダウン、ひいては納期の短縮にもつなげることができる。
設計者の発想通りに設計変更
込み入った3次元設計データの確認や変更は容易なものではない。今バージョンアップでは、3次元矩形選択機能や、寸法公差、仕上記号、注釈など3次元モデルに直接付加できる3次元製図機能を充実させている。
この3次元矩形選択機能とは、3次元データの非常に込み入った部分を大まかに選択して、部品別や材料、色など属性別、さらに面やエッジなど要素別に設計者の意図を反映した対象要素の選択、絞り込みを可能にしたものだ。設計途中から部品を分割したり、複数部品にまたがった突起部や穴形状のフィーチャをまとめて選択して移動するなど、設計変更や確認を設計者の発想通りに効率的に実行できる。フィーチャライブラリ機能により、頻繁に利用するフィーチャを流用すれば、類似設計の効率アップに大きく貢献できる。
オンデマンドでCADを利用するメリット
製造業ほど急ピッチにワールドワイド化してきた業種はないはずだ。これまでは国内に設計部門を留めていたが、今後は分散化も進むはずだ。こうした将来のニーズをふまえ、同社はこの2月からCADオンデマンドサービスの提供も開始した。SolidMX V2.1を利用してこのサービスを受けることも可能だという。
オンデマンドサービスを利用すれば、これまでのようにCADの導入台数に合わせ、自社内にサーバクライアントを持つ必要がない。つまり、設計者の目の前のWebブラウザがインストールされたPCさえあれば、そこが設計室になる。実際には、富士通のデータセンター内にSolidMXを搭載したサーバを配置し、1カ月単位の契約によるライセンス型運用サービスが開始される。大手製造メーカーなら設計部、専任の解析部門を持つことができる。しかし、中堅規模のメーカーでは、設計業務のピークに派遣社員を迎え、顧客からのリクエストに対応するところも少なくない。実際にこうしたメーカー、設計部門からのニーズから生まれたサービスだという。しかし、利用は何も中堅メーカーだけとは限らない。「自社内にサーバを持たずにオンデマンドサービスを利用して設計すれば、中国でもドイツでも同じCADデータを開いたり、修正などもできる」(富士通、産業流通ソリューション本部長の本庄滋明氏)という。
同社、PLMソリューション事業部長の湯浅英樹氏は、SolidMXやこのオンデマンドサービスのキー技術であるCADデータ圧縮技術は、「ソフトベンダーとしてだけではなく、自らが持つ製造メーカーとしてのノウハウ、ミドルウエア開発のノウハウが活かされている」と話す。3次元CADをWebアプリ化した「SolidMX シンクライアント」と、今回のオンデマンドサービスを組み合わせて利用すれば、「従来に比べ業務負荷は半減する」(湯浅氏)という。
(山下徳里子)
SolidMX Viewer画面写真:
2次元CAD図面と3次元モデルを一覧表示させ、必要なものを選択できるようにした
連絡先 :
PLMソリューション事業部CADシステム部
043-299-3233
参 考 :
富士通(
プレスリリース1
、
2
)
富士通(CAD/CAM)
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