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2006年03月09日
発振周波数3.4THzの小型量子カスケードレーザー
情報通信研究機構(NICT)と東京大学生産技術研究所は、3.4THzで発振する量子カスケードレーザーを共同開発した。NICTは、「小型で低コストのテラヘルツ帯レーザー光源の実現に見通しが立ち、実用化に近づいた」とする。
0.1〜10THzのテラヘルツ帯は、周波数有効活用の新領域として、生体医療診断、環境モニタリング、劇物および毒物検出などへの応用が検討されている。しかし、テラヘルツ帯で作動する従来のレーザー光源は、装置が非常に大きく高価だった。
両者は、ガリウムヒ素(GaAs)およびアルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)系の半導体材料を用いて、半導体の厚さを精密に制御しながら数百層あまりの多層膜を作り、電子の流れを巧みに制御できる量子カスケード構造を作製した。これを活性層として機能させ、量子カスケード構造を内部に持つ導波路の一方の端面に高反射ミラーを持つ、ファブリーペロー型レーザー素子を作った。
この素子を約−250℃に冷却して実験したところ、ピーク周波数約3.4THzのモード発振を確認した。「これにより、テラヘルツ帯においても小型でコストを抑えたレーザー光源を作製できると証明した」(NICT)
今後は、テラヘルツ帯での5年以内の実稼働を目指し、実用化のキーポイントとなる結晶成長技術を改善した良質な結晶の作製、レーザー構造およびデバイスプロセスの最適化によるレーザー特性の改善などを図り、室温での連続発振の早期実現と、実証実験を進める。
量子カスケードレーザー素子の見取り図(左)、
量子カスケードレーザー活性層の電子顕微鏡写真(右)
量子カスケードレーザーの模式図
連絡先 :
基礎先端部門光情報技術グループ
TEL:042-327-6508
無線通信部門 ミリ波デバイスグループ
TEL:042-327-5360
参 考 :
情報通信研究機構(プレスリリース)
関連記事 :
2005年8月8日−室温で1.55μm帯の光を発振するアンチモン系量子ドットによる面発光レーザー
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