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DNニュース

2006年08月28日

アキレス、有機ELディスプレイの長寿命化などに貢献するナノ分散PPy液を開発

有機EL素子の構造

 アキレスは、導電性ポリマーのポリピロール(PPy)を有機溶媒中に分散した「ナノ分散PPy液」を開発した。この電子共役系を有する導電性ポリマーには、有機EL素子の正孔注入層に利用されてきた強酸性水溶液の問題点を克服するために開発され、ELディスプレイの長寿命化、大型化、低コスト化に貢献することが期待されている。
 ナノ分散PPy液の有機ELへの応用は、東京工芸大学工学部メディア画像学科の内田孝幸助教授の研究室で開発中の透明フレキシブル両面発光デバイスを実現するプロジェクトで、アキレスが共同研究に参画して取り組んできた。有機EL素子の正孔注入層は基盤上の陽極と有機発光物の層の間に位置し、正の電荷をもつ荷電粒子のように振る舞う正孔が電圧の印加によりつくられ、最上部の陰極から発光層に電子が呼び込む。正孔注入層には、これまで強酸性の水溶液が利用されてきたが、吸湿性をもつことが有機EL素子の長寿命化の妨げになっていた。
 開発されたPPy液はコーティング設備を腐食せず、溶剤組成、粘度、固形分離濃度の選択の幅が広く塗布面を均質化しやすく耐熱性に優れている。東京工芸大学が開発中の有機EL材料と組み合わせて、十分な発光特性が確認できれば、長寿命で耐熱性に優れた自発光デバイスを従来の約10分の1のコストで実現できる可能性がある。ナノ分散PPy液を用いた有機EL素子の発光特性や寿命などの研究結果は、8月29日に立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催される「第67回応用物理学会 学術講演会」で発表される。



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